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【更新履歴】誤字脱字、怪文章、受け流してください…

いらっしゃいませ。 はじめにaboutをお読みください。

今後の予定… 2017/01/05
  今年は飛躍の年に…
   意味わかっているのか自分…、と自問自答してみましたよ(/・ω・)/
   健康に気を遣いながらのびのびと成長したいと思います(えへ!!)
  
  ※HP出来ました※
   こちらではオリジナル小説も始めました(^w^)
   エロは当然のこと、SM、催眠、スカトロ、んほぉ!!、などなど…
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更新記録…
【天使禁愛(十二)】 2017/06/01
   続き物⑤ 十二話目 更新しました
     エロ入りしました、次もエロが続きます
     かれこれ二か月以上ぶりの更新_(:3 」∠)_
     まむらは生きておりますよw(^w^)w
     徐々にペースを上げていきたいと思います
 
【天使禁愛(十一)】 2017/03/21
   続き物⑤ 十一話目 更新しました
     カッツェの正体は、的な捏造ですよ
     ほんともう、妄想被害者の皆さんごめんなさい(*´з`)

【天使禁愛(十)】 2017/03/18
   続き物⑤ 十話目 更新しました
     何かもう、中二病でごめんなさいって感じです('ω')
     でもね、天使とか堕天使とか、一度はやりたいのよ
     妄想とは常に危険と隣り合わせなのさ(´◉◞౪◟◉)
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天使禁愛(十二)

目が覚めて一番に視界に入ったのは、金色の長く美しい髪だった。
 
「あ、イアソン様、リキ様の目が覚めました!!」
「キャ、キャル…、突然大声を出したらリキ様がビックリするから…っ」
「ああっ、そ、そうですよねっ…、ごめんなさい…っ」
 
次に目に入ったのは二人の子供だった。 羽が生えているのに気付き、それが天使だというのがわかった。 イアソンの他に地上へ来てから天使を見るのは初めてな気がする、とリキはボンヤリとする頭で考えていた。
 
そういえばなぜ自分はこうして眠っていたのか。 思い出そうとして無理に考えているとフッと影が目の前に落ち、リキは驚いたように声を上げた。
 
「えっ、あっ、…イアソン、何?」
「今は何も考えない方がいい。 体を起こすぞ」
「あ、うん…」
 
イアソンはリキの背中に手を入れ、上半身を起こしてやった。 やけに怠い体は少し動かすだけでも疲れ、はぁとリキは小さくため息を吐いた。
 
リキが手の平を握って開いてと繰り返しているのを見て、少し筋力が落ちたかもしれないな、とイアソンが言った。 言われてみればそんな気がすると思ったが、特に問題ではない。
 
簡単にダリルとキャルの紹介を聞いて、自分が倒れている間に世話をしてくれたのが二人だと知り、リキは素直に礼を言った。
 
「何か世話になったみたいで、あんまり覚えてないけど、ダリルもキャルもありがとな」
「いえいえ、私たちは別にそんなっ」
「そうですそうです!! 僕たちはお礼を言われるようなほどのことはしていませんっ」
「…えっと、まぁ、でも、うん。 …ありがとう」
 
リキの優しい笑顔に、二人とも顔を赤くして恥ずかしそうにとんでもないですと慌てて言った。 第一印象がキリッとしたキツイ印象のあるリキだが、話をしてみればとても可愛らしい笑顔をする者だと知り、二人に対してまるで子供と話すように言葉遣いも穏やかだったもので吃驚したのだ。
 
もしかするとダリルとキャルがまだ幼い子供だと思ったのかもしれない。 実際はリキとあまり年齢は変わらないのだが。 天使というものは年齢とは関係なく見た目に違いが出るらしく、ダリルとキャルは子供のような外見が特徴だった。
 
リキは少年と青年の間のような見た目で、どこかあどけなく、しかし美しい体をしている。 もう何百年もすれば少しは外見も大人に近づくのかもしれないが、リキはすでに堕天使となった身だ。 近いうち寿命は尽きるため、これ以上の成長はないだろう。
 
「…イアソン様、そろそろ私たちは帰ろうかと思います」
「僕たちの役目は終わったようですし」
「ああ、おまえたちのお陰で助かった。 わたしはもう少し用があるのでここへ残る」
「それでは…」
「失礼いたします…」
 
イアソンに深々とお辞儀をしてダリルとキャルは楽園へと戻ってしまった。
 
「…あんたも帰った方がいいんじゃねぇの? あんまり俺みたいなのと一緒にいると、その、あんたも追放されるかもしれない」
「その心配は無用だ。 わたしは上級天使であり、ユピテルの直属の部下だ。 少しくらいの勝手はよかろう」
「何だよその言い訳…。 まぁ、大丈夫ならいいけど…」
 
起き上がろうとして力が入らないリキを見て、イアソンはそっと背中に手を添えた。 上半身だけだか起き上がり、リキは少し考えるように俯いている。 それをイアソンはただ見つめているだけで、何も言いはしない。 リキが口を開くのを待っているだけだった。
 
すると、しばらくしてリキがイアソンを見て少し苦しそうな顔で言った。
 
「なぁ、俺、もしかしたら夢だったかもしれないけど、見たんだ…」
「見た、とは?」
「あれは、ガイだった…。 魔族になったガイだったんだ…っ」
「…何?」
 
リキは悲しそうな顔をしてそう言った。 ガイ、という魔族を見たと。 夢だったかもしれないと言うが、確かにリキは魔族を見ていた。 自分を襲った魔族を。
 
言うか言うまいか悩み、イアソンは重い口を開いた。
 
「リキ、おまえは発情によって意識を失っていた。 そしてそれに気付いた魔族がおまえを攫おうとしたのだ。 幸いにもどうにか魔族の手に渡るのを避けられたが、その魔族の顔を見たのだろう。 あれを、知っているのか…?」
「……そう、だったのか。 そうだ、あれは絶対にガイだった。 外見とか変わってたけど、雰囲気とか…、あれはきっとガイだ。 俺が楽園にいたころ、ずっと一緒にいた仲間だ…」
「仲間…」
 
魔族になれば天使だったころの記憶は消えてしまう。 ガイはリキが仲間だったということを忘れているのだろう。 だからああして発情したリキを食おうと襲ったのかもしれない。 リキが仲間だったという記憶をなくし、魔族となってしまったのか。
 
(つまりガイは元々は天使だったということになる。 そして堕天使となり、魔族になったというわけか。 だが魔族になるということは、何かそうなるほどの憎悪などの強い感情が作用しているはず。 ガイという男はどういう理由で魔族に堕ちたのか…)
 
リキは思いつめた様に黙り、じっと考え込んでいる。 体力をなくした今、あまり考えすぎて疲れるとますます回復するのが遅くなると思い、イアソンはリキの体を抱き締めた。 何故かこうして抱き締めてやりたい気分になり、自然と体が動いてしまったのだ。 驚いたリキは目を少し丸くして、イアソンを見た。
 
「な、なに…」
「…リキ。 今はあまり考えすぎない方がいい。 少しでも体力を回復させて元気になってくれ。 元気のないおまえを見ていると、どうも調子が狂う」
「何だよそれ」
「とにかく、早く回復してくれということだ。 カッツェとやらが来たが、今のおまえを見れば驚くだろうと思い追い返した。 明日また来ると言っていたからそれまではわたしがここにいよう」
「え、カッツェが来たのか? 結構あいつ心配性なんだよな…。 イアソンも、別にここにいなくても俺は平気だから…」
「わたしがそばにいたいだけだ」
「…そう、かよ……」
 
ふと、リキが軽く息を吐き出したのを見て、イアソンは少し迷いながらも強い視線でリキに言った。
 
「リキ、体が疼くのだろう?」
「え、いや…、そんなことは…」
 
もじもじと体を捩らせながら困ったように目を逸らしたリキに、イアソンは力強い口調になる。 それは怒っているのではなく、心配しているからということはリキにもわかっている。
 
寿命がすぐそこまで迫っていることでリキの体は普段から発情しやすい体になっている。 ガイの襲撃によってリキの体は普通よりも早い段階で強く発情してしまうようになったらしい。
 
どうにか平静を装ってはいるようだが、誰がどう見ても明らかなほどリキの顔は赤い。
 
実は堕天使の発情を一定の時間ではあるが、鎮静させることができる。 しかしそれは禁じられていることでもあった。 それはあってはならないことで、あるはずのないことだからだ。 しかし、今それが目の前で行われようとしているのだが。
 
意を決したようにイアソンはリキの体をギュッと抱きしめた。
 
「うわっ、なっ、何だよ、いきなり…っ」
「リキ、お前の体を少しの間だけ落ち着かせてやることができる。 だがそれは一定の時間だけで、それを継続させるには定期的にそれを行う必要がある。 それでもかまわないのなら、わたしがそれをしてやろう」
「…そ、それは、でも…。 …ダメだ。 それだけは絶対にダメだ、イアソン。 そんなことをしてもしユピテル知られたら、あんた、罪人になって天使じゃいられなくなる」
「知られなければいい」
「絶対バレる」
「大丈夫だ」
 
リキもその方法は知っていた。 だがそれは絶対にしてはいけないことだとわかっている。
 
絶対にそれだけはしない、とリキはイアソンに鋭い視線を送った。 自分だけの問題ではなくなるから、関係のないイアソンを巻き込んでしまうことだけはしたくなかった。
 
それでもイアソンの心は決まっていた。 頑なに拒むリキの肩に手を置き、目を合わせる。
 
「何を言われようがかまわない。 …リキ、わたしはおまえを失いたくない。 どうしてもまだ、失いたくないのだ…」
「イアソン…?」
「この感情が罪であるというなら、その罰をわたしは甘んじて受け入れよう。 だがそれはもう少しあとにしたい。 今はまだ全てを終わらせるわけにはいかない。 まだ、おまえは生きねばならない」
「何でそこまで、イアソン…」
「もう黙れ」
「んっ…」
 
話を無理やり終わらせるように、イアソンはリキに噛み付くようなキスをした。 必死に抵抗しようとするリキであったが体力の落ち切った体ではいくら暴れても無意味だった。
 
イアソンの逞しい腕がリキの痩せ細った体を優しく包み込む。 しばらくは暴れてそこから逃げようとしていたリキだったが何をしても無駄だと知り、とうとうリキは大人しくなった。
 
心配そうな顔で見上げるリキに、イアソンはフッと笑った。
 
「暴れようが叫ぼうが何をしようが無駄だ。 わたしは決めたことは実行する、そういう男だ」
「…何だよそれ…。 もう、いい。 勝手にしろよ。 あとから後悔したってどうしようもできねぇんだからな」
「後悔などするものか。 わたしは自分の意志でこうしておまえのそばにいるのだ。 こうしておまえを胸に抱いているのはとても心地いいし、落ち着くぞ」
「俺はそわそわするし落ち着かない」
「もう黙れ…」
「あっ…、イアソン…」
 
気が付けば太陽は沈み、綺麗な三日月が空に浮かんでいた。 古びた小さな小屋の中、月明かりが二人を照らしている。
 
体は冷えて震えているのに、リキの心は燃えそうなほど熱くなっていた。 なぜこれほど熱いのか、わかりそうでわからないのに、何かを見つけたような気がして心臓が破裂しそうなくらいドキドキしている。
 
(何だよ、何なんだよ、これ…っ、自分の心なのに、自分の感情が何なのか全然わかんねぇ…っ)
 
嬉しいのか悲しいのか、それとも怖いのか。 もしくはその全てなのかもしれない。
 
これからする行為によってイアソンは何かを失ってしまうかもしれないのに、嬉しいなど思っているのか。 それともこれから訪れることに対しての恐れなのか。
 
出会って間もない天使に抱かれて何故自分は安心しているのかわからなかった。 しかし、それでも本能はイアソンを欲しがっているようだった。
 
(…それが、俺の探していたものに繋がるってのか? 未だに何一つ見つけられてない、それが何かも分かっていないってのに…)
 
自分の探している何かが少しずつわかってきたような気がして、リキはイアソンにその身を委ねた。 スッと体の力が抜けたリキに、イアソンはホッとしたように優しく笑う。
 
薄暗い部屋の中なのに、イアソンの金色に輝く美しい髪はキラキラとして綺麗だった。 首筋にキスを落とされながらリキはスルリとその髪に指を通す。 滑らかな手触りでいつまでも触っていたいと思った。
 
どこか上の空なリキにフッと笑い、イアソンはそれを気にすることなく行為を続ける。 自身の髪に楽しそうに触れているリキの表情は穏やかで、少し子供のようだった。 それが可笑しくて可愛くて。
 
気が付いた頃にはリキの足は広げられ、イアソンの指先が後ろの蕾を開こうとしていた。
 
「あ、んっ…、うぁっ、…イ、イアソンっ、そこっ…」
「もうこんなに蕩けている…。 淵も少し緩んできているな。 ああ、中も真っ赤に充血して震えている」
「言うなよっ…、体が勝手にこうなるんだっ」
「フッ…、わかっている。 苛め過ぎたな、すまない」
「んううっ、あっ、あんんっ…っ」
 
人差し指を入れてみたがそれでは物足りないようで、緩んでしまった蕾は粘液を垂らしてくちゃりと音を立てている。 これはもう解す必要もないな、とイアソンは指を抜いた。
 
視線を少し上げれば反応のないリキのペニスが目に入る。 何をしようが決して勃起することのない可愛そうなペニス。 尿道口がパクパクと口を開き、その中も真っ赤に充血しているのが見える。 だがそこからは精液は出ず、我慢汁さえ出てこないのだ。 それがどれほど辛いことか。
 
「…リキ、入れるぞ」
「ん、んぅっ、うんっ、イ、イアソンっ…」
「…くっ」
「あああっ、ああっ…、ひああああっ!!」
 
イアソンのペニスがリキの中へとズズッと入り、その刺激だけでリキの体はビクンビクンッと震えた。 そのまま硬直した様に動きを止め数秒、リキは天を仰ぎ大きく口を開いている。 ドライオーガズムに陥りその中から抜け出せないでいるようだった。
 
息継ぎの仕方がわからなくなり、リキは涙をポロポロと零しながら唇を震わせる。
 
「リキ、…リキ、落ち着いて呼吸をしろ。 ほら、大丈夫だ、ゆっくり息を吐いて…、吸って…」
「……ぁぁ…、ぁっ、……ひっ…、はっ…はっ………ひぃっ……」
「そうだ、ゆっくりでいい、ゆっくり…」
「…はぁっ…、はっ……はぁっ、はぁっ、…はぁっ……」
「いい子だ…、そう…、そうだ…」
「はっ…はぁっ……はぁっ………」
 
リキの背中を何度も擦りながらイアソンは優しい言葉をかけ、硬直したから力を抜けさせてやった。 リキはやっと呼吸の仕方を思い出したのか、苦しそうだったがそれでも必死に息を吸って吐いてと繰り返している。
 
初めて受け入れたペニスに、リキの体は感極まったように一気に絶頂へと昇りつめてしまったのだろう。 まだ亀頭が入っただけだというのに、蕾はまるで食べ物を咀嚼するかのようにパクパクしている。
 
たったそれだけの行為でリキの全身はぐったりとしていたが、それでもイアソンはこの先に進むべくリキの腰を掴み、ズズズッとペニスを奥へと挿入していく。
 
「あううううううっ!!」
「…くっ、リキ…」
 
僅か数センチ進むだけでリキは真っ赤な顔を左右に振り乱し、強すぎる快楽に追いつけない頭はパニック寸前だ。 イアソンは何度もリキに大丈夫だ、怖くない、と声を掛ける。
 
その声に応えるようにリキは残る理性で喘ぎながらも必死にイアソンの首にしがみ付き、その巨大なペニスを受け入れようとしている。
 
するとペニスの先端がリキのいいところを突いたのか、リキが嬌声を上げて体をビクンッと弾ませて再び硬直させた。
 
「あぐううううっ!! ふうううっ、んぐうううっ!!」
「リキっ、落ち着いて息をしろ」
「あううううっ、…あううっ、……んううっ、んんんっ、……はっ、…はぁっ、はぁっ……」
「そうだ、しっかり呼吸をして体を落ち着かせるんだ…」
「んうっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ………」
 
通常であればこのような異常な快楽を感じることはないのだろうが、リキにとっては小さな動き一つでも大きな快楽となって全身を襲うのだ。 それが堕天使となり末期の症状を迎えた者にとっては地獄の快楽と言ってもよいほどの感覚となってしまう。
 
これほどまでとは、と正直イアソンは驚いていた。
 
(…だが、最後までしなくては意味がないのだ…。 それまでリキの体力が続けばいいのだが)
 
全身を痙攣させて喘ぐリキの様子を見ながら、イアソンは少しずつ己のペニスをリキの奥へと進めていく。 リキの腸内はまるで生き物のように動き、イアソンのペニスを咀嚼している。
 
何度も中イキをし続け、リキの体はその度に硬直している。 あまり刺激しないようゆっくりと進めるが、それでも勝手に中は反応してしまう。
 
すると突然リキが激しく全身を痙攣させ、頭を振り乱して絶叫した。 腹部が大きく波打ち、反応のないペニスからブシュウッと透明な液体が何度も勢いよく噴射される。 それは所謂潮吹きというものだった。

「うああ、ああっ!! あっ、あっ、あっ、ひああああああーーーーーっ!!」
 
激しい水流によってペニスはブルンブルンッと振り回り、リキは思わずペニスをギュウッと握った。 しかし潮吹きは止まることなく何度も続き、イアソンや自身、そして辺り一面に振り撒かれてゆく。
 
終わらない絶頂感と潮吹きにリキの理性は今にもなくなってしまいそうだった。

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天使禁愛(十一)

夢の中でガイは隣にいる誰かと歩いていた。
 
美しい花園の中を二人、楽しそうに会話をしながらのんびりと歩く。 相手はガイよりも少し年下の男で、とても美しく凛とした目をしており、愛おしいと心の底から思っていた。
 
だが次の瞬間、景色は一変した。 黒い雲と枯れてゆく植物、辺りは一面、焼け野原のように爛れていった。
 
その中でガイは彼の体を地面へと押し付け、衣を剥がし、体を繋げた。 無理矢理押し込んだために彼の後ろの蕾は引き裂け、真っ赤な血がドロリと幾筋も彼の太股を伝う。
 
彼は必死に抵抗するが、力はガイの方がはるかに強い。 ガイのペニスが激しく動き、彼は痛みに泣き叫びながら拒絶の言葉を何度も吐き続ける。
 
狂ったように何度も何度も精液を彼の中へと注ぎ、いつの間にか彼は動かなくなっていた。 意識を失い、頬には涙の痕が残っている。 全身に痣ができ、血が滲み、無残な状態だった。
 
気付いた時には既に遅く、ガイは顔を真っ青にさせてその場を去った。
 
そこで夢は終わった。
 
「―――――…ッ!!」
 
魔界にある自身の部屋で、ガイは驚いたようにガバリと飛び起きた。 額には汗が滲み、息遣いも荒い。 何故かとても嫌な夢を見た気がして、思い出そうとしても思い出せなかった。
 
覚えているのはその夢が何故か知っているような、しかしとても嫌な夢だったということだけだ。
 
「…ふっ、魔族が嫌な夢を見て飛び起きるなど、バカバカしい」
 
あの堕天使を、リキを食い損ねてからというもの、ガイの心に何故か引っかかるものが生まれていた。 始めは美味そうな堕天使を逃したせいだと思っていたが、どうにもあのリキという名前が気になっていたのだ。
 
もう死んでいるかもしれない存在のくせに、とガイは舌打ちをした。
 
「らしくないな、ガイ」
「…キリエ」
 
突然聞こえた声にガイはジロリと扉の方を向いた。 そこにはニヤッと意地の悪そうな笑みを浮かべながら扉にもたれているキリエの姿がある。 再び舌打ちをしてガイはキリエに冷たい視線を送る。
 
ガイに睨まれればそこらの魔族どもは怯えて焦ったように逃げていくというのに、キリエにはあまり通じないようだ。 鋭い視線も気にせず、ガイのそばへと寄ってくる。
 
「魘されてたよ、珍しい。 どうしたのさ、魔族長様ともある方がさ」
「別に、どうともしない」
「ふうん? どうともしないくせに、あんなに魘されるわけ?」
「…内容も覚えていないのに、どうするもこうするもないだろうが」
 
いつもならしつこいキリエの会話にキレて拳の一発や二発お見舞いしてやるところだが、今はそんなことをする気にもなれず適当に返事をしていた。
 
そんな様子のガイに、キリエは不思議そうな顔をする。 いつものガイではないと改めて感じたのか、小さく溜息を吐いた。
 
「はぁ…、ったく一体どうしたってんだよ。 美味そうな獲物を逃したのがそんなにガックリきたからとか言わないよね? それだけのことでこんなにならないだろうし、マジでどうしたんだよ、ガイ?」
「…だから、別にどうしたってわけでもない。 ただ夢見が悪かった、それだけのことだ」
「あ~、もう!! それならそれでいいけどさぁ、そのムクれた面、どうにかなんない? いつもみたいに殴ってくれた方が何百倍もマシだっての!! 魔族長のくせに!!」
「何だよそのくせにってのは…」
 
本気で面倒になったのか、ガイは怒り出したキリエを相手にすることもなく、ボンヤリと空を見上げた。 黒く淀み続ける魔界の空は、いつも深い闇を連れて禍々しい気配を漂わせている。
 
いつも見ているはずの空なのに、今日はやけに不快に感じた。
 
「…ねぇ、ガイ。 イイこと教えてあげようか?」
「何?」
「あんたが美味そうって言ってたあの堕天使、まだ生きてるみたい」
「……それは本当か? だが、アレはもう死ぬ寸前だった。 あのまま森の中へ落下して助かったとしても、寿命がなかったハズだ。 堕天使の寿命の尽きる瞬間はいつも見ているから知っている。 それなのに、アレは生きているのか…?」
「ああ、生きているとも。 弱ってはいるけどしっかり自分の足で歩いているし、ちゃんと喋ってる。 俺の情報が間違ってたことはないだろ? この情報も俺の部下がしっかりと目で見て確かめてきたんだから」
「アレが生きているのか…、あの堕天使、…リキが」
 
ガイの目がギラリと光った。
 
近いうち、ガイは再びリキを襲うだろう。 どうしても食いたいと思ったのだ。 生きているのならそれが叶う。 あの美しい肌をひと舐めしただけで心が高揚したのを覚えている。 全身を堪能したい、とそれだけが今のガイの頭の中を占領していた。
 
 
 
 
 
聖水を飲み込んだリキに少しずつ変化が見え始めた。
 
「リキ、目を覚ませ。 まだ逝ってはならん」
 
冷たかった体が徐々に温もりを取り戻し、震えが止まった。 呼吸もどうにか安定し、切なく苦しい胸の痛みが消えてゆく。 どうにもならない快楽に涙を流すことしかできなかったが、それもジワジワと弱まり、リキは全身から力を抜いた。
 
「…ぁ……んぁ…」
「そうだ、落ち着いて息をしろ。 じきに体の熱も治まる。 ゆっくりでいい、焦らずゆっくり呼吸をしろ…」
 
魔族にとっては毒になる聖水は、天使にとっては最高の薬になる。 また、堕天使にもそれは有効らしい。
 
イアソンはリキの体を抱きしめ、背中を擦りながら何度も耳元で優しい言葉をかけてやる。 どうすることもできず、狂いそうなほどの快楽の中で不安だったリキの心が少しずつ落ち着きを取り戻してきたようだ。
 
心地よい温もりと匂いに、静かにリキの瞼が開いた。
 
「………ここ、は…」
「どうにか安定したようだな。 リキ、わたしがわかるか?」
「イアソン…」
「そうだ。 意識もはっきりしている。 そのうち体も動くようになるだろう」
 
全身が痺れたように動かないことに気づき、リキは不安そうにイアソンを見ていた。 体中が快楽に侵されてかなりの時間が経っているため、体が麻痺してしまったようだ。
 
リキはわかっていないようだが、萎えたペニスからは未だにショロッ、ショロッ、と潮や尿が少しずつ噴き出しているのだ。 アナルからも愛液がトロトロと垂れ続けている。
 
とにかく今はこの汚れてしまった体を清めてやりたいと思い、イアソンは大きめの布でしっかりとリキの体を包み、軽々とリキを抱き上げた。
 
「イアソン様、リキ様のお世話は私たちがします」
「ここに着替えを用意してあります。 僕たちに任せてください」
「…ああ、ならば頼もう」
 
ダリルとキャルがその役を買って出た。 彼らの方が手際よくやってくれるだろうと思い、イアソンは二人にリキを預ける。
 
(現在地を特定せねばならんか…。 まぁ、空を飛ぶくらいの力は残っている。 リキは二人に任せて少し探ってみるか…)
「あ、イアソン様お待ちください!!」
「…?」
 
今の場所が森のどこにあたるのか把握すべく、羽を広げて飛び立とうとしたイアソンをダリルが止めた。 ダリルが言うには、こちらに向かう途中、上空から見下ろした時にこの場所は思っていたよりもリキの住処の近くだったということで、案内ができるらしい。
 
それならば、とイアソンはリキをそこへ連れていって手当てするようにと二人に頼んだ。 確か近くには綺麗な湖があったと記憶しているためだ。
 
「まだ意識が朦朧としているだろう。 体の麻痺が消え動き回れるようになるまで世話を頼む。 …リキは自分のことには無頓着すぎるところがあるようだから、食事をしっかりとさせるのだ。 わたしはこれから少し用事がある。 先に行ってくれ」
「はい、わかりました」
 
二人はリキを連れて去っていった。 残ったイアソンは少し考えるように腕を組み、周囲を見渡した。
 
風に揺れる木々のざわめきと動物たちのかける音、時々野生の猛獣の声もしている。 その自然の気配の中に、先ほどから少し気になっていたものがあった。
 
イアソンはその気配へ視線を向けると、静かに口を開いた。
 
「…そこにいるのはわかっている。 姿を見せろ、カッツェとやら」

そう言った瞬間、ガサガサッと草木の中から姿を現したカッツェがいた。 少し困ったように笑い、彼はイアソンの前までやってくる。 うまく気配を消しているつもりのようだったが、イアソンにはバレてしまっていたらしい。
 
「おまえは、人間ではないな? だが天使でもなく、魔族でもない」
「…はい、そうです、私はそのどれでもない」
「だがほんの僅か、確かに感じるのは…」
「ええ、それは天使のものです。 とは言っても正確に言えば天使ではなく堕天使ですがね…」
「堕天使…、つまりおまえはハーフということか!?」
「人間と堕天使のハーフです。 ですがほとんど人間と言ってもいいくらい、何の力もないですが。 強いて言えば身体能力が若干高い、くらいでしょうか…」
 
カッツェは男性であるが、どちらかといえば女性のような、中世的な顔立ちをしている。 口を開けば男であるとはっきり言えるが、何も言わず静かに笑っていればきっと、ほとんどの人がカッツェを女性と思おうかもしれない。
 
初めて見た時から少し違和感があったのはこのせいだろう。 人間と堕天使から生まれたカッツェ。 そのような例は聞いたことはないが、できないことはないだろう。 もしかすると報告がないだけで、実際にはそういう存在はあるのかもしれない。
 
男性が人間で女性が堕天使であり、出会いがあり行為をした結果、子を宿すことが可能な体であったならばだが。 だが、きっとその子どもが生まれた瞬間、堕天使は命を落としているだろう。 堕天使とは皆、そういう弱い体なのだ。
 
「母が堕天使だったならば、父は人間か。 ならば…」
「ええ、母は私を生んだ時にはすでに息絶えていたと聞いています。 そして、父も他界しています。 私を十五年間、男手一つで育て、病気であっけなく逝ってしまいました。 その後はしばらく祖父母の家で生活していましたが今はもう二人もいません。 案外、私は優しい人たちに育てられたのでしょう。 今はこうしてしっかりと自分の力で生活できていますし」
「…そうか」
 
イアソンはカッツェの話を静かに聞いていたが、疑問に思っていることがあった。 それを察し、カッツェは自分から口を開いた。
 
「父と母の出会いは偶然だったようです。 本当に人生で一度、あるかないかの偶然だったと」
 
本来、堕天使は森の奥深くで暮らし、人間とは決して出会うはずのない生活をしている。 堕天使には人間の気配をすぐに感じられる能力があるし、逃げるだけの力くらいならばある。
 
森の中の背の高い木々の上に隠れてしまえばまず見つかることはない。 自然の中で静かに最期の時を迎えるため、その森には決して人間が近づくことがないような場所を選んでいるのだから。
 
野生の猛獣は人間を襲うことはあれど、堕天使のような無害なものには手を出さない。 だから森での共存もできるし、お互いすれ違っても何も起こらないのだ。 天使や堕天使は決して生物を傷つけることはない。
 
そのような場所にいながらなぜ、彼らは出会ったのだろうか。
 
「別にそんなたいした出会いでもないようです。 父は人間としてはとても純粋で、純粋過ぎて、たった一度の恋をしたのが母という堕天使だっただけのことです。 詳しい事情は知りませんが、出会いは母が堕天使になり地上へ来てまもなく、最期の時を過ごす場所を探している最中のことだったそうで、たまたま見つけた森の中で遭難した父を見つけて放っておけなかったから助けたことがきっかけだったと聞いています」
「遭難?」
「父は自然が大好きで、都会の雑踏よりも静かな山や森を愛していました。 時間があれば知らない土地の知らない場所へと出歩き、山を登ったり森を散策したりしていたようです。 まさかたまたま行った森が野獣の住む危険地帯だったなんて、夢にも思ってなかったでしょうが…」
 
カッツェは楽しそうに話を続ける。 きっとそれは生前の父から聞いていた話なのだろう。 両親の馴れ初め、自分が生まれるまでの生活、それはカッツェの父しか知らない話だ。
イアソンは呆れたように溜息を吐いた。
 
「よほどの馬鹿か、天然か、とにかく変わった者のようだな。 山登りも森の散策も、まずはその場所がどういうところか調べるのが先ではないのか」
「父は少し抜けたところがあったようで、野獣のことなど頭にはなかったんでしょう」
「…おまえの母もまた、心の澄んだ者だったのだな」
「でなければこうして私は生まれていませんね」
 
堕天使の女は男の純粋な心に惹かれたらしい。 そして人間の男も堕天使を見て純粋に美しいと感じたのだ。 堕天使の寿命が短いと知りながらも二人は愛を育み、承知の上で母の死とともに子を授かった。
 
男の両親もまた心の優しい者だったらしく、息子が突然連れてきた赤子を何も言わず受け入れてくれたということだ。 普通ならば母親はどこの誰かと問いただすのに、彼らは一度も聞かなかったらしい。
 
両親に紹介できない代わりに男は、死んだ妻である堕天使の羽を持ち帰り、生涯大切に保管していたという。 短い時間の中で起こった奇跡に、カッツェという人間と堕天使のハーフが誕生した。
 
「いつ、自分がハーフだと知った?」
「別に教えられたわけでもなく、自然に。 物心つく頃にはわかっていましたし、だからと言って自分から他人に話すようなこともしませんが…」
「……」
 
ここまで話してイアソンはもう一つの疑問をカッツェに投げかけた。
 
「楽園と魔界の存在を知っているのか?」
「父から話には聞いていますが、父も母から少し聞いたことがあるくらいで、詳しいことは知りませんが。 ただ…、リキと出会ったのも偶然とはいえ、もしや運命なのかもしれないと感じることがあります。 弱ったリキを発見した時、すぐに堕天使だとわかりました。 だから私は放っておけなかった」
「偶然に、運命か…」
 
それを一言で片付けてもよいのか。 運命というものがどれほどのものか、今のイアソンにはぼんやりとしか感じられなかった。 それでもリキとの出会いが運命だとすれば、イアソンにとって何かが生まれる始まりなのかもしれない。
 
「それにしても何故ここにいるのだ?」
「ああ、それは…、この近くを車で走行していたら見たんですよ。 何やら黒いコウモリのような翼をしている者がリキを抱えて飛んでいるのを。 しかもすごいスピードで…」
「見たか、あの魔族を…」
「ええ…。 後ろからあなたが追っているのを見て、これは何かが起きたのかと思いまして。 こちらも車でしたし、追いかけてここまできました。 しかもあの黒い…魔族ですか、あの魔族がリキを突然放り出したものですから…」
「……」
 
確かにカッツェの言う通り、それは起こっていた。 しかしあれは遥か上空での出来事だったし、あのスピードを目で追うというのは普通の人間では不可能に近い、というよりは不可能だ。 落ちた場所もこの木々の中を探すのは難しいはず。
 
黙ったイアソンに、理由がわかったようにカッツェはフッと笑った。
 
「先ほども言いましたが、私は普通よりも身体能力が若干高いんです。 運動神経もですが、視力も結構いいですし、勘がよく働く方なんですよ。 それに、なぜか動物に好かれていますしね…」
「…なるほど、ハーフとして生まれた特権のようなものか。 その能力はお前の両親が授けてくれたものだ、大切にするがいい」
「ええ…、そのおかげで今まで危険な目に遭いはしてもほぼ無傷でしたし、直感で行動してきたことは全て上手くいきました。 …貴重な財産だと、感謝しています」
 
やはりカッツェは人間というには少し違うようだ、とイアソンは思う。 よく考えてみればリキの住処へと毎回やってくるのには、途中まで車とはいえ相当な体力がなくては人間は来れない。 目印なしに動くと遭難して、下手をすれば一生森から抜け出せなくなってしまうことだろう。
 
どこもかしこも野生の動物が生息しており、時には毒蛇や猛獣だっている。 それらに遭遇してもカッツェはきっと平気な顔をしてすれ違うのだ。 視力は人間の最高能力を優に超えているに違いない。 もしかすれば天使や魔族よりも上回っている可能性もある。 それもハーフであるからこその能力であると言えよう。
 
翼を持たない中途半端な存在のカッツェではあるが、人間として生きていくには有り余るほどの能力だ。 こうしてイアソンやリキと関わらず生きていたのなら問題はないが、カッツェは自分からリキと関係を持ち、危険へと踏み込んできてしまったようだ。
 
きっと理由など本人に聞いても正直に答えそうにないのは顔を見ればわかる。 きっとそれも直感で動いているのだから、思ったことはまず行動ということだ。 そしてその行動はいつも正解なのだとカッツェは言っていた。 だから今回もリキと出会ってこうして交友関係を続けていくことは、誰かが否定してもカッツェは正解なのだと言うだろう。
 
天使の中にも勘が働く者はいるが、カッツェのように自身に満ちている者は少ない。 かもしれない、と思う、など曖昧なものが多いのだ。
 
そういえばリキも直感型だな、とイアソンは何となく考えた。 リキも思ったことはまず行動するし、真っ直ぐな目をしている。 もしかすると堕天使となる者は皆、心が純粋過ぎるがゆえにそうなってしまうのかもしれない。
 
「…そろそろわたしは行く。 カッツェ、おまえはどうする? リキはまだ目覚めないだろうが…」
「いえ、リキのそばにあなた方がいるのなら安心ですので今日はもう帰ります。 実は仕事の途中なので。 また後日、改めて会いに行こうと思います」
「そうか。 ならばこれで失礼する…」
「はい」
 
イアソンはそう言って上空を見上げた。 そして大きな白い翼を広げ、空へと飛び立った。 一瞬にして飛び上がるイアソンを見つめ、しばらくしてカッツェはゆっくりと道の途中へ置き去りにした車へと向かうのだった。
 

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天使禁愛(十)

地面を蹴り、ガイが飛び立とうとした瞬間。
 
目の前に聳える木々の隙間から殺気を感じてガイは動きを止めた。 それはまるで同族のようなオーラの今までに感じたことはない様な凄まじい殺気で、背筋にゾワリと悪寒が走る。
 
「…何だ、この、禍々しい殺気は…」
 
一瞬、同族がリキを狙っていたのをガイに横取りされて激怒したのかと思ったが違うようだった。 その殺気はとても鋭く、魔族のようだが、奥から漂ってくるそれに魔族の匂いはしなかった。
 
まあ、魔族の中で長であるガイを知らぬ者などいるはずもないのだから、それを知っていながらガイへ殺気を向ける者はいないのだが。 ともなれば一体この殺気は誰が向けているのか、動きを止め周囲に意識を集中させる。
 
魔族のような殺気をこちらへ飛ばしてくるが、人間ではない。 それは同族と勘違いしてしまいそうなほどのドス黒いモノであるが、その匂いは天使らしき匂いだった。
 
「天使、なのか…? だが、これは、まるで…」
 
ガイの表情は一瞬にして険しくなり、殺気の飛んでくる方向をジッと見つめている。 下手に身動きすればその殺気で体を八つ裂きにされてしまいそうなほどの凶悪なオーラなのだ。
 
何故、天使が…。 そう考えた瞬間、ガイの周りに激しい突風が吹き荒れた。 木々が揺れ、葉が舞い散り、砂嵐が起こる。
 
バサバサバサッ!!
ガサガサガサガサッ!!
オオオオオオオオオオッ!!
 
森の中で身を潜めていた野生の動物たちが一斉に姿を現し、猛スピードでその場から逃げ出した。 野生の勘がここを逃げよと無意識に感じたのか、この場には生き物は一匹もいなくなってしまった。
 
嵐の中から誰かがこちらへと歩いてくるのを感じ、ガイは鋭い視線を送る。 ザッザッザッ、と静かに足音を立てながら、一人の男の姿が現れた。 背が高く美しい容姿、背中に生えているのは白い羽。 天使であるイアソンだった。
 
イアソンは少し離れた所で足を止め、バサッと羽を広げた。 その瞬間、一斉に風が止み辺りは静まり返る。 そして数秒の沈黙の後、先に口を開いたのはガイだった。
  
「…貴様、天使だな?」
「……」
 
こちらを見たまま返事のないイアソンに、ガイは少々苛立ったようにギラッと鋭い視線を向ける。 しかしそんな視線など気にしてはいないのか、イアソンはガイに殺気を向けながらようやく口を開いた。
 
「…返してもらおう。 それは魔族の穢れた手で触れていいものではない」
「それ、とはこの堕天使のことか?」
「今すぐ返せば見逃してやる。 もし抵抗するのならその命、ないものと思え」
「…見逃す? 抵抗? ふはっ、ふはははははっ!!」
 
イアソンの言葉にガイは狂ったように笑いだした。
 
何がおかしいのか、ガイはひたすら笑い続けた。 笑い続け、そして数秒後、ピタリと声を止め、ガイはこめかみに青筋を立てながらギロリとイアソンを睨み付けた。
 
「失せろ。 さもなくば殺す」
 
苛立ちを隠しもせず、ガイはイアソンにそう言った。 せっかく手に入れた餌をおあずけされた挙句、それを置いていけと言われたのだ。 しかも突然現れた得体の知れぬ天使に。

どちらも引き下がる様子はない。
 
「なぜ天使が堕天使を庇う? 貴様らは何があろうとも、いつでもこいつらを放っておいたはずだ。 そして堕天使も魔族に食われるのを承知で地上に降りた。 最期の瞬間を静かに過ごせるやつなんてほとんどいやしないだろう?」
「…目の前で連れていかれようとしているのを黙って見過ごすと思うか?」
「見過ごせばいい。 そうすれば俺もお前も無駄に力を使わなくて済む。 堕天使がいくらいなくなろうとも、楽園の奴らには迷惑はかからない。 堕天使とはそういうものだろう?」
 
ガイはそう言ってニヤリと笑い、リキの全身を舐めまわすように見た。 美味そうな匂いは先程よりも濃厚になり、今にもこと切れてしまいそうな体はくたりと力を完全に失っている。
 
発情が限界まで起こり、どうしようもないくらいの熱に涙をこぼしている。そんなリキを遠目から見つめ、イアソンは眉間にしわを寄せた。 無意識なのか奥歯をギシリと噛みしめ、ギラッとガイに鋭い視線を送る。
 
このまま放っておけばあと数時間のうちに、リキは全身に巡る快楽によって命を落としてしまうだろう。 それはガイにもわかっているようだ。

「…わたしはそれに用があるのだ。 …渡せ」
「駄目だ。 すでにこいつは俺の手の中にいる。 もう俺のモノだ。 これ以上無駄話を続ける気も時間もない。 とっとと巣に戻ってこいつの体を隅から隅まで食い尽くしたいんだよ。 ははっ、きっととろけるほど美味いに違いないぜ…」
 
ペロッとガイがリキの唇を舌で舐めた。 その瞬間、イアソンの目がカッと開き、辺りに再び突風が吹き荒れ始めた。 それはイアソンらを中心にして森を飲み尽くしてしまうのではないかというくらい激しいものだった。
 
イアソンの周りを黒い殺気が漂い、ガイは一歩後退した。
 
(…少しまずいな。 こいつは天使の中でも格上のようだ…。 だが、せっかく手に入れた極上の体、このようなレアなモノはそう何度も手に入るものじゃない。 とにかく今は…)
 
両手が塞がったままではイアソンに勝てない。 それならば一刻も早くここを退散するほかない、とガイは上空に飛び立つべく羽を広げ、今度こそ地面を蹴った。 

「…っ、貴様ァ…!!」
「………っ!?」
 
ガイはこのまま一気に飛び上がれば逃げ切れると思っていた。 だが、予想を上回るイアソンのスピードに、ガイは瞬く間に追いつかれてしまった。
 
これはマズイ。 初めて感じる危機感にガイは思考を巡らせ、腕の中にいるリキを見てギリッと奥歯を嚙みしめる。 せっかく手に入れた極上品ではあるが、それのために自分の命を落とすようなことはできない。
 
「…チッ」
 
舌打ちをしてガイは背後から迫ってきたイアソンに振り向いた。 そしてニヤリと笑って両手から力を抜く。 それに気づき、イアソンはピタッと急ブレーキをかけて止まった。
 
そしてガイの行動に気づいたのか、イアソンは慌てたようにガイを睨みつけた。

「そんなに返してほしけりゃ返してやる!! まぁ、無事に回収できればいいけどなぁ!!」
「貴様!!」
 
そう言ってガイはリキの体から手を放し、地面へと落下させようとした。 その時、リキの目が薄っすらと開き、ガイと視線が合った。 ガイはそれに気づくも特に気にもせず、そのまま手の力を抜いた。
 
「…ガイ…」
「何? なぜ俺の名を知って…」
  
地面へと向かう寸前、リキは言った。 それはガイの耳にもしっかりと聞き取れたようで、少し驚いたように目を開き手を伸ばそうとしたが既にリキはガイの手の中からいなくなっていた。

全く面識のない相手なのに、なぜ自分の名前を知っているのか。 それを問う間もなくリキは手の中をすり抜け地面へと落下してしまった。
 
「リキー!!」
 
イアソンはリキを追いかけて猛スピードで急降下していく。
 
ガイはハッとして二人の姿を目で追った。 イアソンが叫んだ名前は〝リキ〟だった。 その名前を聞いた瞬間、ガイの頭の中が一瞬だけ真っ白になった。
 
「…リキ……? ………」
 
もう下を見ても二人の姿はない。 運が良ければイアソンが間に合ってリキは助かっているかもしれない。 もしくは間に合わず森の木々の間を突き抜けて地面へと打ち付けられているかのどちらかだろう。
 
しばらく考えていたガイであったが、もうあの獲物は手に入らない。 あと数時間もすればリキの体は凄まじい快楽に耐えきれなくなり、死んでしまうだろう。
 
「…惜しい、ことをした………」
 
頭の中で引っかかり続けているリキという名の堕天使だったが、それでもあと数時間でいなくなるのだと思えばもう何も考えることはない。 いつものように次の獲物を探すだけなのだ。
 
そうだ、いつもそうして生きてきたのだ。 いつの間にか魔族として誕生して、気が付けばこのような生き方をしていた。 別にそれを嫌だとは思わない。
 
ただ時々思うのは、自分はどうやって魔族になったのかということだった。 天使は楽園から去ると堕天使になるが、堕天使のまま地上で死んでゆくのがほとんどだ。
 
魔族に食われて死ぬか、寿命で死ぬか。 本来はそのどちらかで命は尽きる。 だがそれとは別に、もう一つの生き方がある。 それは堕天使から魔族になるということ。
 
堕天使となって地上に落ち、憎しみや絶望、それらの負の感情が全身を蝕み、憎悪で膨れ上がった心は崩壊して堕天使から魔族へと姿を変えるのだ。
 
何もかも記憶を消して、新しい存在へと変貌する。 天使から悪魔へと。
 
 
 
 
 
イアソンはリキを抱えて深い森のどこかを歩いていた。
 
全身をボロボロにして傷だらけになってはいたが、二人ともどうにか致命傷は避けられたようだ。 危機一髪、地面に叩きつけられる前にどうにかリキを受け止めることができた。
 
きっとこの森の中に生える大量の木々の枝葉がクッションとなり、リキの落下する勢いが弱まったからだろう。 幸いにも枝が二人の体を突き刺すこともなく、まるで森に守られているかのように。
 
しかし、リキに追いつくために最大の力を全力で使ってしまったため、今のイアソンに残っている力はほとんどなかった。 出来ることといえば、せいぜいリキを抱えて空を飛ぶくらいだ。
 
「…リキ、聞こえるか?」
「……っ、……んうっ……」
 
ぐったりとして苦しそうに呼吸をするリキは、イアソンの声も聞こえないくらい衰弱していた。 快楽と苦痛の中で、今にも心臓は止まってしまいそうなほどだ。
 
力を使い果たした今、イアソンにはリキに与えられる生命力がない。 せめてここが楽園であったならば何らかの方法があるのだが。 何も方法が浮かばず流石のイアソンも困り果てる。
 
「このままでは、リキ…っ」
 
リキの体を抱きしめ、イアソンは思考を巡らせる。 その時だった。 遠くの空から二つの姿が見え、イアソンの名を呼び近づいてくる。
 
「イアソン様ー!!」
「……? …この声は…」
 
その声はイアソンがよく知っている者の声だった。 一人はダリル、もう一人はキャルと言って、二人はユピテルの下で働く天使だ。 と言ってもイアソンのような高い位の天使ではなく、雑用係のようなものだが。
 
いつもユピテルからの用事を伝えに来るのはこの二人のうちのどちらかで、ユピテル自身はほとんど決まった場所から動くことはない。 ダリルとキャルは大急ぎで来たらしく、ゼェゼェと息を切らせながらイアソンの前で急ブレーキをかけた。
 
楽園からノンストップで飛んできたのか、二人はかなり疲れた様子だ。 イアソンのような上級天使にとって楽園から地上へやって来ることは容易いことでも、ダリルとキャルのような下級天使が休憩もなしに地上へと下りて来るのは簡単なことではないのに。
 
「どうしたというのだ? 悪いが今は時間が…」
「それはわかっています。 私たちはユピテルの使いでやってきました」
「イアソン様、これを…」
「…?」
 
そう言いながらキャルはイアソンに小さなガラス瓶を手渡した。 中身は液体で、オーロラ色をした美しい水だった。 それが何であるのか、イアソンにはすぐにわかったようだ。 そしてこれが今一番欲しいと思っていた物でもある。
 
「…聖水か。 なぜこれを?」
「ユピテルからイアソン様に、これを急ぎ届けよとの命でした」
「僕たちはただの使いなので、とにかく届けにきました」
 
ユピテルがリキを助けようとしているということなのか。 それほどまで、ユピテルにとってリキという存在には、何かがあるということなのだろうか。 確かにリキには他の誰からも感じられない不思議な魅力があるとは思っていたが。
 
とにかく今は考え事をしている暇などない。 一刻も早くリキの体を楽にさせなくては。 もうリキの全身は冷たくなり始め、呼吸も浅く、生命力は今にも消えてしまいそうだった。
 
「リキ、この聖水を飲め。 きっと楽になるはずだ…」
 
イアソンはそっとリキの薄く開いた唇に瓶を傾け、美しく輝く聖水を少しずつ流し込んだ。
 

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天使禁愛(九)

久しぶりに空は快晴だった。
 
リキは最近よく使うこの小屋を住処として利用していた。 今までは適当に大きな木の下で眠ったりしていたのだが、どうせ誰も使っていない小屋であるし、カッツェもそんな生活をしているリキを度々気にかけていたしで、ここで生活することにしたのだ。
 
「ま、雨の日は助かるしな…」
 
大きな木の下であれば十分雨避けは出来るのだが、あまりカッツェに気を遣わせるわけにもいかない。 ここのところリキの体調が悪いのでカッツェは心配して何度もリキに会いに来るのだ。 あまり迷惑をかけては申し訳ないので、これでカッツェも少しは安心することだろう。
 
昨日もカッツェは食べ物を持ってリキに会いに来た。 これからはここを住処にすると言えば少しほっとしたように表情を緩めていた。 人間と天使ではそもそもの常識が違うし、地上で生活するのならばこうして小屋、というか家があるほうがいいのかもしれない。
 
人間の中で暮らしてはいるが、自分は人間ではないのだと、リキはクスッと笑って体を横にした。
 
(…ああ、でもこうして横になるには丁度いいかも)
 
いつの間にかあった布団はカッツェが持ってきてくれたもので、ふかふかしてとても気持ちが良い。 別にこのような物がなくても平気だったが、それを言った時のカッツェの顔が少し怒っていたから、それからは何も言わず受け取った。
 
最近、頭がぼんやりとする。 そろそろ寿命が来ているのはわかっていたが、思っていたよりも早かった。 何かを探すために不自由の身を得てこうして今まで生きてきたが、未だにその何かは見つかっていない。
 
別に見つからなければ仕方がないと思ってこうし地上へと来たのだから後悔はしていない。
 
「……何か、引っかかってんだよな…」
 
カッツェと出会った時よりも心が動いたのはイアソンだった。 何故かイアソンと出会ってからリキの心はずっと落ち着かなかった。 それが何かはわからないのだが、疲れて重くなった体と心が少しだけ軽くなるような、そんな気がするのだ。

天使のくせに頻繁に自分に会いに来るのは何か理由があるのだろう。 単なる好奇心か、それとも何かの警告か。 別にそんなことはどうでもいい。 相手が何であれ、自分は最期の時まで自由に飛び回るだけだ。
 
それにしても今日は体が熱い。 これが寿命に関係しているのは知っているが、実際そうなってみるとかなり辛いものがあった。 股間に触れてみたがペニスは全く反応しておらずくったりとしている。 はぁ、と溜息を吐いて両手で自身の体を抱きしめた。
 
「…んっ……」
 
体内の熱は上がり、勃起できないペニスの代わりに後ろの蕾がジワジワと緩み始めてくる。 勝手に肛門括約筋に力が入り、前立腺が膨らんでくる感覚がした。
 
いつもよりも強い感覚にリキは少しマズイと思ったが、もうどうすることもできない。 あとはこの熱が治まるのをただひたすら待つか、ドライオーガズムの果てに失神するのを待つかだったが、きっと後者になるだろう。 もうこの熱は意識を失うまでなくならないのだ。 それはリキ自身が一番よくわかっている。
 
「あぅっ、んっ、んっ…っ」
 
ペニスをグッと握り絞め、痛みで少しは解消されるかと思ったが全く変わらない。 むしろ快楽は大きくなるばかりで、だが勃起は決してしない。 腹の中が発散できない熱のもどかしさでぐつぐつと煮えているようだった。
 
ポタッポタッ、と尿道口からは精液になりきれなかった体液が時々垂れ、地面に染みを作る。
 
「んぐぅっ…、…んっ…はぁぅっ!!」
 
ギュッと目を閉じ眉間に皺を寄せてリキは全身を襲う快楽に耐え続ける。 しかし、その快楽はいつまでも電流のように体中に伝い、次第に全身は硬直していく。 呼吸も荒く激しくなり、酸欠のように口をパクパクとさせて苦しそうに息継ぎをしている。
 
今までで一番と言って良いほどの快楽に、とうとうリキの目から涙が零れ始めた。 こんなに強い刺激は体験したことがなく、今までの現象がまるでお遊びだったかのように、今リキを苦しめている快楽は激しいものだった。
 
いつの間にか真っ赤に腫れ上がった乳首を指で弄ったり、勝手に開く肛門を押さえてみたり、反応のないペニスを扱いてみたり、あらゆる方法でどうにか今すぐにでも絶頂することができないかと必死に体を弄るが、何故か体はイクことができなかった。
 
いつもであれば簡単に、勝手に体がドライオーガズムに入りそのまま何度もオーガズムを繰り返していくうちにいつの間にか失神していて、気が付けば時間が経っているというのに、今日はまったく違っていた。 なかなかイクことができないし、体が全く動かないのだ。
 
それどころか指でさえ力を入れることが難しくなり、慰めに乳首を弄ることも出来なくなってきた。 それなのに体は熱く火照っているし、腹の中を渦巻く快楽の塊の逃げ道がなくなったかのようだった。
 
「ふぐっ…、あああっ!! 何でっ、…こんな…っ、…ああっ、ぁうううっ!!」
 
とうとう全身に力が入らなくなり、リキは床の上で仰向けに寝転がったまま動けなくなってしまった。 快楽は強く激しくなるばかりなのに、ガクガクと体が震え、開いた口からはトロリと涎が垂れている。
 
切なそうにハフハフと息を乱しながらも叫ぶこともできず、小さく喘ぎ声を漏らしながら涙を流すことしかできなくなってしまう。 萎えたままのペニスの先からチョロロ…と液体が漏れ、それが尿であることにも気付かないほどリキの全神経は鈍くなっている。
 
とてつもない恐怖がリキを襲った。 これが死に際に起こる最後の現象なのかと、これが、この情けない姿が、最後の姿になるのかと。 それはあまりにも惨めだと思った。 快楽の中で悶え苦しみながら、イクことだけを考えながら、死んでいくのかと。
 
(…いき、くるしい……っ)
 
リキは目を閉じた。 もう体のどこにも力が入らないのだ。 堕天使の最期とはこんなものか、と他人事のように考えながらリキの意識は霞み始める。
 
だが意識朦朧としたリキは気付かなかった。 扉がギギッと音を立てて開いたのを。
 
「…これはいい匂いだ。 もしかすると今までに味わった中でも最高のモノかもな」
 
そう言って、横たわり息も絶え絶えのリキのそばに来て膝をついた男は、その紅潮した頬へと静かに触れた。 とても大きく冷たい手に、それがイアソンでなくカッツェでもないことがわかった。
 
必死に目を開こうとするのに力が入らず、身をよじることもできない。
 
(…誰だ? イアソンじゃない、イアソンの手はもっと大きくてあったかくて、優しい… もしかして…、魔族なのか…? 堕天使の俺の最期の匂いに引き寄せられて、俺を、食いにきたのか…? …嫌だ…嫌、……イアソン……………)
 
嫌だと思うのに、リキの体は発情し続けている。 もう息も絶え絶えだというのに。
 
リキの前に現れたのはガイだった。 そう、ガイはリキの匂いを追いここまで来たのだ。 そして今、目の前に美味しそうな匂いをさせているリキを見てニヤリと笑っている。
 
快楽にその身を震わせ、今にも意識を失いそうなほど弱り切ったリキを見て、そろそろ頃合いかと思い始めていた。 リキのペニスは柔らかく蕩けて、力なく地面へと向かい垂れ下がり様々な体液を吐き出している。
 
緩んだ肛門からはドロリと愛液が滲み出ているのを見たガイは、指先を寄せヌルリと一本その蜜口へと入れた。
 
「あうっ…!! ………ん、はぁっ…!! …や、…ぃやっ……」
「ふははっ、ろくに抵抗も出来ないくせに」
「んくぅっ!!」
 
ヌジュッ、ヌジュッ、ヌジュッ
 
たった一本指が差し込まれただけなのに、リキの蕾はその指を必死に飲み込もうとして腸内が吸い付いてくるようだ。 だがやはり指一本では今のリキには物足りなく、緩みきった穴はどうしてもガイの指を吸い込みきれず、腸内と指には隙間ができてしまう。
 
ヤッケになったように無意識に尻を捩らせ、どうにか指に食いつこうとするのに、体は言うことを聞かず少し身動きする程度だった。 どうしても満足のいく快楽を感じられず、リキは口から涎を垂らしてフウフウと荒く息をつく。
 
薄っすらを開く目には何も映っておらず、ただ虚空を見つめているだけだった。
 
ゴポリとおびただしいまでの愛液がリキの腸内から溢れ出し、ガイの手の平にはすくえるほどの量が溜まる。 ブジュッと音を立てて指を抜き、それに口を寄せてペロリと舐めてみた。
 
「甘い、とても甘い!! はははははっ!! もういいだろう!! 今すぐおまえを連れ帰り、俺の部屋でゆっくりと食ってやろう!! 最期の時はもうすぐそこだ!!」
「…ひぅっ……」
 
高笑いをしながらガイはリキに纏わりついていた衣服を剥がし裸にすると、勢いよく抱え上げた。 何をされているのかもわからない今のリキには、抵抗する力もない。 外に出れば先ほどまで快晴だった空は暗く、今にも嵐になりそうな色をしていた。
 
バサァッ、とガイは黒く醜い蝙蝠のような大きな羽を広げ、地面を蹴った。
 

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狂愛(きょうあい)

イアソン×リキ
 表現はあるけどエロはない
 たまにこういう小説が書きたくなるのですよ…
 
 
 
 
 
 
 
昨夜、イアソンはリキを酷く抱いた。
 
あまりにも目をギラつかせて反抗してくるし、その日は何故か機嫌が悪かったのだ。だからいつもよりも強く奥を突き上げ、何度ももうやめてくれと懇願するリキの言うことなど聞いてはやらなかった。
 
それが悪かったのだろう。
 
リキが目覚めたのはもう昼を過ぎた頃だったらしい。食事もせずにフラフラと植物園へ行き、ベンチに座ってぼんやりとしていたというのを仕事の合間にキャルから聞いていた。
 
セックスの最中にリキは失神してそのまま眠っていたが、キャルにリキの手当をさせてその後部屋を出る前にリキの顔を見た。確かに顔色は最悪だった。アナルもイアソンの大きなペニスを慣らしもせずにいきなり突き込んだものだから淵が切れて大量に出血していたし、きっと中も傷ついてしまっただろう。
 
次にキャルから来た連絡は夕方だった。受話器越しのキャルの声はやけに焦っているようで、何事かと思いながら聞いていくうちにイアソンの表情が若干曇る。数分後にはガタッと乱暴に椅子から立ち上がり、大股で広い廊下を歩いていった。
 
その表情はどこか焦っているような、やけに険しく強張っている。途中、オルフェと遭遇し声を掛けられた気もするが、イアソンの耳には届かなかったらしい。オルフェは不思議そうな顔をして足早に去っていくイアソンの後姿を見て首を傾げていた。
 
先程のキャルから受けた連絡では、あれからリキはベンチに座ったまましばらく動かなかったのだが、ゆっくりと立ち上がり歩き始めたという。歩くペースはとても遅く、少し足を引きずっていたと聞く。それも昨夜の行為によるものだろうが、話はそれからだった。
 
弱っているリキを見つけたペット数人がチャンスとばかりにリキの周りに集まり、険悪なムードになったらしい。もともとリキはタナグラの中では浮いた存在で、しかもブロンディーであるイアソンのペットなのだ。

血統書付きの彼らからすればリキはブロンディーから特別扱いされている汚い雑種で、気に入らない存在なのである。普段の彼らであればリキの鋭い眼光や立ち入れないオーラによって声をかけるのも躊躇するはずだが、今のリキはやけに顔色も悪く覇気もない。ここぞとばかりに攻撃は開始されたのだ。
 
始めは一方的な口喧嘩だったが、弱っているリキでも口は開く。自分から売ることのない喧嘩も売られたからには何かしら返さなければ気が済まない性格なのだ。相手が誰であろうと、しっかり言うことは言うし、やられたら何倍にでもして返す。
 
だがそれが口喧嘩だけならまだよかったのだが、今回ばかりは違った。リキの目の前にいた一人のペットがリキの頬を叩いたのだ。リキはキッと睨み返しお返しに何倍も鋭い平手打ちをしようとした。
 
だが、そうしようと腕を振り上げた瞬間、リキの表情が痛みで歪んだ。その一瞬の隙をつかれ他のペットらの攻撃が一方的に始まってしまったのだ。彼らは心身ともに子供で、だから容赦がなかった。
 
腹を殴られて膝をついたリキに、皆が一斉に殴りかかってきたらしい。普段であれば簡単に避けられるパンチやキックも今のリキには難しく、一つ一つの攻撃力は低いものの、痛めている場所に当たれば激痛がした。
 
しばらくしてようやく満足したのか、皆は去っていった。 リキはぐったりと地面に座ったまま動かなかったが、突然グラッと体が傾きそのまま気絶してしまったのだ。
 
倒れたリキを発見したキャルは急いで救急センターに運んだが、今でもリキの意識は戻らないという。しかも、口や鼻からの出血や、傷だらけのアナルからも再び出血しているらしい。
 
発熱もしているらしく四十度を超していると聞き、電話越しのキャルの声が震えている。イアソンはキャルとの通信を切るとすぐにラウールへ緊急コールをして急ぎリキの治療をするように言い、こうしてリキのもとへと向かっているのである。
 
(…リキ……)
 
昨夜の行為は自分でもとても酷かったと感じていた。
 
リキの後ろの最奥に大量に白濁を吐き出し、音を立てて抜いた自身のペニスにはかなり血が付着していた。その後も何度も何度も繰り返しセックスをして、リキはあまりに激しさに舌を切ってしまったのか口の中も血だらけだった。 
 
大量出血による貧血とショックでリキの体は冷えてしまっていたし、セックスが終わった後の処理はキャルに任せて自分は一度リキの顔を見てさっさと逃げるように出ていってしまったのだ。
 
昼に聞いたキャルからの内容も特に気にすることもなく、イアソンは毎日の業務をこなしていた。心のどこかでは心配していたのかもしれないが、忙しさのせいであまりリキのことを考えてはいなかったのだ。
 
いくらムシャクシャしていたからといって、まるで八つ当たりのように嫌がるリキに対して行った乱暴なセックスは、リキの体も心も傷付けてしまっただけだった。
 
それでもきっとまたセックスはするし、リキに拒否権がないのはわかっていたから、あれだけ手酷く抱いたとしてもイアソンにはリキが自分の元からいなくなる、という考えは持っていなかった。
 
しかし今、キャルからリキの状態を聞き、まさかの事態を想定し、イアソンはもやもやとした感情に襲われた。一体その感情の正体が何なのかわからなかったが、とにかく今はリキに会いに行かなければならなかった。
 
リキの姿をこの目で確認して、状態を確認して、リキが息をしているという実感が欲しかったのだ。 
 
人間の体はある一定の温度を超えてしまうと、死の危険性が格段に上昇するという。 高すぎても低すぎてもいけないという面倒な生き物なのだ。 イアソンは人工体であるから多少体が熱かろうが冷たかろうが構わなかったが、リキは人間だから、このまま熱が上がり続ければ死んでしまう。
 
イアソンのあまりの気迫に、すれ違う者たちは皆驚きに目を丸くしたり、硬直したりと様々だった。 そんなものに目もくれず、イアソンは一直線にリキの眠っている場所へと向かっていく。
 
あの角を曲がればリキが治療を受けている部屋がある。 そう思いイアソンは半ば走るように足を進めた。 目の前に目的の扉が映り、自動で開けばすぐそこにはリキが集中治療用のベッドに横になっている姿があった。
 
未だに意識は戻らないのか、一足早く来ていたラウールが神妙な面持ちでリキの治療に当たっている。イアソンがやってきたことに気付き、ラウールはジトリとした目でイアソンを睨んだ。
 
「…やっときたか」
「……リキは?」
「今こうして治療している最中だ。見ればわかるだろう?」
「状態はどうかと聞いているのだ」
「お前がそれを聞くか?」
「……」
「…フンッ、元凶はお前にあるんだ。その結果、雑種はこうして息も絶え絶えになっている。わざわざ俺まで呼び出して巻き込むなよ。俺はお前たちのことにあまり関わりたくはないんだ」
「…わかっている」
 
口を開くなり、ラウールはイアソンに向けて辛辣な言葉を投げかけた。原因がわかっているだけにイアソンは黙ったまま、リキを見つめている。
 
それを見て溜め息を吐くとラウールは再びリキの治療を続けた。リキの状態が酷いというのはこうしてパッと見るだけでもよくわかる。今朝、最後に顔を見てから十時間以上経つが、あの時よりも更に顔色は真っ青で、うっ血や痣も思った以上に多かった。半分は自分、もう半分は植物園で数人のペットにされたものである。
 
自分が少し力を入れて握るだけでリキの腕には青痣ができる。昨夜はもっと力強く握り、逃げようとする体を引きずり戻した。その痣もこうして手首にしっかりと残っているのだ。
 
逃げるリキの様子が気に入らなくて、イアソンは何度もリキの頬を叩いた。その傷もしっかりと内出血となってリキの顔に残っている。怒りに任せて好き放題にした証がリキの全身に散らばっていた。
 
「昨日はやけに気が立っていた。いつもなら抑えられる感情も、何故か抑えきれなかったのだ」
「…いくら雑種でも、これだけ酷く扱われれば体も痛むぞ。しかも一番酷いのは…」
「……ああ…」
「この状態でよく植物園まで行ったものだ。ある意味感心するぞ。きっとすでに熱も高かっただろう」
「顔色は、悪かったように記憶している」
「ファニチャーに外出禁止するよう言うべきだったな」
「ああ…」
 
イアソンはラウールの言葉に一応は返事しているが、まるで上の空で、ずっとリキの顔を見つめていた。そんなイアソンの様子にラウールは呆れたように口を閉じ、リキの治療に専念することにした。
 
ラウールは医療用の手袋をしてシーツを剥がした。そして全裸のリキの体を横にしてアナルに当てていたガーゼを取ると、傷口からはジワジワと血が滲み出てくる。
 
中からの出血も未だにあるようで、若干開き気味の穴から真っ赤に腫れ上がった内臓が時々動いているのがわかった。出来るだけ奥に軟膏を入れるが、出血のためにすぐに出てきてしまう。
 
さすがのラウールもこれには苛立ったようで、後ろを振り向きギロッとイアソンを睨むと、チッと舌打ちをして再び前を向いて作業を続ける。傍で控えていたキャルは何度もビクッとしながらその様子を眺めていた。
 
 
 
 
 
丸一日かかってようやくリキの出血が引き、軟膏が塗れるようになった。しかし熱は未だに高く、あれからほとんど変化はない。
 
披露しきったリキの体は悲鳴を上げ続けているのか意識も戻らないし、このままではどうなるかわからない、とラウールが言った。イアソンは無言でジッとリキを見続けていた。
 
「あとは熱が引けばどうにかなるとは思う。だが、これも全てはお前が招いた結果だということを覚えておけよ。一度俺は自室へ戻り急ぎの仕事だけ片付けてくるが、何かあればすぐに来るようにはしておく」
「…ああ、すまない」
「とにかくお前も一度どこかで頭を冷やしてこい。一応こうして治療は終わったんだ。あとは雑種の体力次第だ。…まぁ、体力だけがこいつの取り得とも言えるがな」
「……ああ」
 
言うなり、すぐにラウールは部屋から出ていった。普段から忙しくしているだけに、リキのために使った時間分の仕事が溜まっているのだろう。キャルに点滴の替え方などを簡単に説明して、さっさとラウールは消えてしまった。
 
広い部屋にポツンとあるベッドにリキは眠っている。イアソンはリキの近くに椅子を引き寄せ、重い腰を下ろした。キャルにいくつかの用事を言い、返事をして彼も去っていく。
 
二人だけの静かな部屋、リキはまだ目覚めない。点滴の針が刺さったリキの手にイアソンは自身の手を重ねた。脈拍は弱く重ねた手も少し冷たいが、呼吸器によってリキは息をしている。
 
何故こうも自分はリキのことになると、まるで何かが憑りついたかのように豹変してしまうのか。いくら気が立っていたからといって、ここまでしてしまえばリキの体が壊れてしまうことなどわかっていただろうに。
 
いつも壊してようやく気付く。気付いて後悔することだって本当はわかっているはずなのに、どうしても気持ちが抑えられないのだ。リキだけがイアソンを変えてしまうのだ。
 
血の気の引いたリキの顔を見つめて、イアソンは何度も心の中でリキの名を呼ぶ。
 
(リキ…、リキ…、わたしが悪かったのはわかっている。だがどうしても止まらないのだ。リキ、目を覚ましてくれ…)
 
あのままリキの息が止まり、心臓の動きが止まっていたらと考えるだけで、イアソンの脳は停止してしまいそうなほど動揺した。脳だけが生身の人工体でもこうして不安になることもあるし、恐怖することもできるのだ。
 
全てはリキが与えた感情であり、それが今のイアソンなのだ。そして今、リキを想い息が止まりそうな、脳が破裂してしまいそうなこの感覚を、それが何なのか、イアソンは考えている。 


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天使禁愛(八)

恋愛でないセックスは罪ではないのか、という疑問がイアソンの頭の中を占めていた。
 
恋をすれば罪になるのはわかっているが、これはただの応急処置のような行為であり、セックスではなく、恋ではなかったのだ。 だからこれは罪ではない?
 
先程までイアソンとリキはセックスをしていたのは事実だ。 だが、恋愛感情があったという自覚はないし、リキの命を繋ぐための緊急的な行為という認識だった。
 
ただ、それを他人の目から見ればどうだろうか。 確かに体は繋げたが、この感情は一体…。
 
 
 
 
夢を見ていた。 遠い昔の小さなころの記憶。
 
リキは小さな子供で、同じ年頃の仲間と一緒に楽しそうに遊んでいた。 皆は大声で笑いながら本当に楽しそうに遊んでいる。 とても懐かしい記憶だった。
 
生まれた時から一緒にいた仲間だったが、いつしか一人二人と人数は減り、気が付けばリキはたった一人になっていた。 その頃にはリキも少し成長し、周りの大人たちがこっそりと喋っている内容も理解できるようになっていた。
 
仲間は皆、ひっそりと堕天使になり人間界へと去っていたのだ。 その理由をリキは知っていた。
 
始めは一人の天使が堕天使になったことから始まったのだ。 
 
アイレという少女で、リキとはとても気の合う仲間だった。 アイレは仲間の中でも一番可憐で、周りの仲間も皆アイレが好きだった。
 
しかしアイレはいなくなってしまった。 仲間の中で一番最初に姿を消したのはアイレだった。 いつもアイレは言っていた。
 
『ねぇ、リキ。 わたしはもしかしたら、そのうち堕天使になるかもね。 だって、わたしのパパが昨日堕天使になってしまったの。 そのうちママもきっと堕天使になるわ。 だってパパとママは夫婦なんだもの。 パパもママもアイレのことを愛しているけど、ママはパパがいなくなったら寂しくてきっとパパに会いに行くから、そしたらママもきっと堕天使になるの。 だからアイレもパパとママと一緒にいたいから堕天使になるの。 だってわたしはパパとママを愛しているから、きっと一度でも顔を見ればもうここには戻れなくなっちゃうもの…』
 
そう言っていた数日後、アイレはいなくなったのだ。 きっと家族で堕天使になったのだろう。 堕天使と天使の恋愛は罪であるが、アイレは堕天使となった家族を愛したことで、それが罪と判断されたらしい。 つまりは堕天使と天使の間に愛情があることが罪であるということなのか。
 
アイレが消えた数日後、今度はレビィンという少年がいなくなった。 レビィンは仲間の中でも一番アイレのことが好きだった。 アイレが堕天使になったと知ってしまったレビィンはアイレに会いたくなって人間界へ下りてしまったのだ。
 
そしてレビィンも堕天使になった。 そこから連鎖反応のように次々と仲間は皆、堕天使となってしまった。 まだ幼い子供たちには恋愛という感情はわからないはずだったが、もう離れたくないと思うことが恋愛という感情だと判断されてしまったのか。
 
いつの間にかリキは独りになっていた。 始めのうちは悲しいという感情があったが、成長するにつれてその感情は変化していた。 何故それが罪であるのかが理解できなかったのだ。
 
家族を愛したアイレが堕天使となり、それを追った仲間も堕天使となった。 だがその連鎖反応はリキが楽園に留まることでそれは終わったのだ。 リキが仲間を追って人間界へ向かおうとした時、一人の天使がリキを引き留めたのだ。
 
リキよりも背が高く、体つきの良い少年だった。 彼には数人の仲間がいて、リキは自然とその中へと混ざっていた。 幼少期の仲間とは全く違うタイプの天使たちだった。 彼らは皆、リキが仲間になることを快く歓迎してくれた。
 
そして少年期からリキは新たな仲間と共に過ごすこととなった。
 
 
 
 
 
朝日が昇り、空は快晴だった。 リキは久しぶりに気持ちの良い目覚めだと思いながら体を起こした。 あくびをして、背伸びをして、そして…。
 
「…イアソン?」
「ようやく起きたか」
「えっと…、何でアンタがここに…、…ここって、あれ? ここはこの前の小屋だよな。 何で俺…」
「…覚えていないようだな」
「…え、俺…、…何を…」
「無理に思い出そうとしなくてもいい。 それよりも体調はどうだ?」
「体調…? 別に、どうとも…」
「そうか。 それならいい」
「えっ…」
 
イアソンは言うだけ言って立ち上がると、そのまま小屋を出ていってしまった。 取り残されたリキは現状を把握できず戸惑った様子で、閉められた扉を見つめている。
 
そういえば何故自分は服を来ておらず、イアソンのローブを羽織っているのか、全く思い出せなかった。 昨夜の記憶が完全に飛んでおり、去り際のイアソンの複雑そうな顔に少しの疑問を感じた。
 
そばに置かれてあった服を手に取り着ると、立ち上がって自分も外に出るために歩き出した。 やけに体が軽い気がするが、きっとよく眠ったからだろうと考える。
 
外に出れば朝日が木々の隙間から見え、今日は久しぶりの快晴だ、とリキは背伸びをして空を見上げた。 イアソンの姿はもうなかったが、きっとまた数日すれば来るような気がしていた。
 
目を閉じれば自然のエネルギーが少しずつ体内に入るのを感じ、気持ちよく吹く風が髪を揺らした。
 
「それにしてもイアソンのやつ、一体俺に何の用があるのか…」
 
先程見たイアソンの顔は、やけに複雑な表情をしていた。 言うのを迷っているような、そんな顔だった。 それでもリキの顔を見て安心したようで、イアソンは優しい目をして去っていったのだ。
 
初めて出会った時、イアソンはリキに楽園へと一緒に来るよう言うつもりだったが止めた。 未だにそれは言わないまま、リキの好きにさせている。 寿命は残り少なく、早くしなければユピテルのもとへ連れていく前に死んでしまうというのに。
 
ユピテルはそんなイアソンの行動に何も言わない。 イアソンを急かすわけでもなく、ただ黙っているだけだった。 それをイアソンがどう受け止めているかは知らないが、ユピテルが言わないのならばまだいいのだろうと考えているのだ。
 
 
 
 
 
今までに手に入れてきた堕天使はどれも美味かった。 幼い体をしていたが、どれも一級品の味で、命の散る間際の表情はとても美しかった。
 
それでもやはり、あの堕天使の方が美味そうだと、ガイは思っていた。 きっとあの堕天使はこの一級品よりも更に美味しく、最上級の味をしているだろうと。
 
一度で散ってしまうのは勿体ないから、きっと何度も味わうために少しずつ命を奪ってやろうと、そう考えていた。
 
「…リキ、か」
 
リキという名を呟き、ガイは少し考えていた。 何故かリキの顔を見た時、とても懐かしいような気がしていた。 面識があるわけでもなく、見ず知らずのただの堕天使の一人にすぎないのに。
 
魔族長にいつからなったのかも忘れたが、ガイは元々は天使だった。 昔の記憶は一つもなく、天使であったことも堕天使であったことも何も記憶として残ってはいなかった。
 
それは当然のことで、魔族になった瞬間からガイは自分自身の記憶も失っていた。 眠りから覚めて、初めて見たのは魔界の空だった。 どんよりとした空には黒々とした雲が漂い、地面に落ちているのはいくつもの骨ばかり。
 
魔族同士の争いはとても醜く、何もかもが弱肉強食といったものだった。 強者だけが生き残る、そのような世界。
 
ガイは強かった。 記憶を失い何もかもが無い体一つ、その体はまるで初めからそうなるために生まれたかのように、戦闘センスに優れていた。
 
次第にガイは魔族の頂点へと君臨することとなったのだ。 いつしか魔族長と呼ばれ、しもべを従えるまでになっていた。 そしていつの間にか部下としてキリエがおり、他にも数名いる。 それ以下は全てがゴミのような下僕で、顔も名前も知らない使い捨てだ。
 
弱者は強者に逆らうことはできない。 逆らおうものならばそれは死を選んだのと同じことである。
 
ガイは強かったが、いつも孤独を感じていた。 魔族長となり数名の部下が出来て、下僕も出来た。 それなのにいつも感じているのは孤独だった。 楽しいと思うことも嬉しいと思うことも、一度たりとも感じたことはなかった。
 
初めて堕天使を食べた時に一度だけ歓喜したが、それからはそこまでの高揚感はなかったし、食事だと思えば特に何も感じることはなくなっていた。
 
あるとすれば堕天使の命が尽きる瞬間、虚ろな目をして小さく痙攣する体を見るのは好きだった。 初めて感じた時のような高揚感はないが、楽しんでいると自分では感じている。
 
ガイはそのようなことを考えながら黒々とした空を見上げた。
 
「あれをいつ捕まえようか…、まだ早いか、それともそろそろか…」
 
リキの寿命が短いことはガイにもわかっていた。 匂いでわかるのだ。
 
堕天使の体は美味いが、寿命が残り少なくなってきた時は格別で、香りも強くなるのだ。 リキの体からはとてもいい香りがしていた。 それは日に日に強くなっているようで、それがリキの寿命の終わりを告げているのだ。
 
きっとあの体はもう一年ほどしかもたないだろう。 蓄積できるエネルギーも徐々に減っているようだし、体もそろそろ発情してくる頃だ。 ガイはその時期をよくわかっているのだ。
 
もうじきリキの前に姿を見せる日が来る。 それを考えた瞬間、ガイの心が歓喜するのを感じた。 久しぶりの感覚にニヤリと顔を歪ませ、ガイは小さく声を出して笑うのだった。

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天使禁愛(七)

深夜、リキはなかなか眠れず空を眺めていた。
 
最近やけに体が火照り疼くのだ。 きっとこれは体が発情しようとしている証拠だ、とリキは理解している。 その熱が決して自身の力で開放できないのも知っているから、体がこうなった時は仕方なく夜風に当たって静かに熱が冷めるのを待っているのだ。
 
「…はぁ…っ…」
 
木の下で座り込み、出来るだけ小さくなってその衝動を我慢している。 今日はなかなか治まらないなと他人事に思いながら、リキはギュッと目を閉じた。
 
全身が熱く火照っているのに、ペニスは反応しない。 何度か必死に扱いてみたことがあるが、いくら扱いてもペニスは勃起しなかった。 知っていたことだがとても切なく苦しいことだった。
 
ただ排泄するだけの役立たずな存在のくせに、とリキは虚しくそう思ったものだ。
 
「…あふっ…、…はぁっ…、…んっ……」
 
息苦しさを感じ、リキは大きく深呼吸した。 だが落ち着かない呼吸は浅く早いし、心臓もドクドクとうるさい。 ブルブルと小さく震える体はあまり言うことを聞かず、リキはトサッと草の上に体を倒した。
 
(…間隔が、短くなってる……)
 
始めのうちはこの体の疼きが数分間ほどだったのに、今では一時間以上も続いている。 それは寿命が短いということであり、きっとそのうちこの疼きは益々頻繁に訪れることだろう。 そうなれば自由に動き回ることもあまりできなくなるな、とリキは悔しそうな顔をした。
 
まだだった。 まだ、何も見つけてはいないのに。 堕天使になると決めた時からこうなることは覚悟していたが、思っていたよりも早かった。 だがここでじっと死を迎えるほど自分は大人しくはないのだ。
 
体の疼きなど、それよりも強い痛みや苦しみがあれば我慢できる。 リキは疼きが強くなり始めた頃から、その疼きを誤魔化すために自ら体に痛みや苦しみを与えてきたのだ。
 
静かに服を脱ぎ、冷たい湖の中にリキは入った。 澄んだ綺麗な水はとても美しく、心臓が止まりそうなほどに冷たかった。 だがこうして体を冷やすことでどうにか疼きを鎮めてきたのだ。
 
体の芯まで冷えた頃にはきっとこの疼きは止まっている。 少しくらい体が弱ってもこうするしか、この疼きに耐える方法がないのだから仕方がないのだ。
 
次第に顔色は青くなり始め、唇の色も紫になる。 カタカタと全身が震え出した時、ようやく体の疼きが消えた。 リキは震えながらゆっくりと湖から出た。
 
その時だった。 突然、背後から誰かがリキの肩をグッと引き寄せた。 驚きに目を見開き後ろを向くが、それよりも早く相手はリキの体を持ち上げてしまった。
 
「…っ、誰だ…っ!!」
 
リキはキッと相手を睨んだが、顔を見た瞬間おとなしくなった。 目の前に現れた顔はまだ数回しか会ったことのない相手、それでもやけに親しくなった相手。 イアソン・ミンクだった。
 
イアソンはリキの背中と両ひざに手を回し、抱え上げながらとても怖い顔をしている。 リキを抱く逞しい腕は温かくて優しかったのに、その表情はとても怒っているようで、リキは言葉を失ってしまった。
 
「…イアソン…?」
「リキ…」
 
ようやく出てきた言葉はイアソンの名前だったが、何故イアソンがこれほど険しい顔をしているのか全くわからなかった。 ただその怒りが自分に向けられているのだけは理解でき、リキは静かにイアソンが何か言うのを待っていた。
 
するとイアソンは小さく溜め息を吐き出し、リキを見た。 その顔はもう怒ってはいなかったが、それでも少しまだ怖い。
 
「リキ、何故こうなるまで水浴びをしていた?」
「…え、……ああ、これは…」
「顔色が悪い。 それに体もこんなに冷たくなって、震えている…」
「……」
「…何故だ」
「イアソン…」
 
イアソンはリキの体をそっと下ろし身に着けていたローブを巻いてやると、そのまま両手で強く抱きしめた。 リキは驚いたように目を開き、何も言えなくなってしまった。
 
目の前にあるイアソンの顔が、怒っているような、しかし悲しんでいるような、そんな表情だったからだ。 まるでとても大切なモノが壊れてしまうのを嫌がるように、イアソンの瞳は月の光に照らされてゆらゆらと揺れていた。
 
風は少し冷たく、温度の下がった体は重く感じた。 だけどイアソンが強くリキを抱き締めるものだから、やけに暖かいなとリキは感じて目を閉じた。
 
コテッとイアソンの厚い胸板に頭を乗せれば、心臓の鼓動が聞こえてくる。 それを聞いていると何故だかとても安心して、今にも眠ってしまいそうだった。
 
そんなリキの様子にイアソンは少し表情を和らげ、優しい声でリキに喋りかけた。
 
「リキ、体が弱っているのにあまり無理をすれば、寿命が更に短くなる…。 もっと自分を大切にしろ」
「…う、ん……」
「このまま眠るな。 風邪を……、…リキ?」
「……ぁ、ん…っ……」
 
少し説教でもしてやろうかと思いリキを見たイアソンは、やけに頬が赤く辛そうな様子に目を細めた。 体は冷たくなり震えているのに、リキの顔はとても火照っている。 それはまるで…。
 
そこまで考えてイアソンは思い出したようにハッとしてリキを見つめた。 そうだ、リキは堕天使なのだ。 寿命は短くなり、あと数十年の命なのを思い出す。
 
スッとリキに巻いたローブを捲って体を確認しても男性器は全く反応しておらず、触れてみても硬さはなかった。 しかし確実にリキの体は発情しているのがわかる。 先ほどのリキの不可解な行動をようやく理解し、イアソンは眉間に皺を寄せた。
 
「…体が苦しいのか? こんなに震えるほど冷たい水の中へ体を浸けていたのは、熱を逃がそうと?」
「んっ…、…イ、アソ…ン…っ……」
「いくら体を冷やしても無駄だ。 これはそういう単純な現象ではないのだ。 これは…」
 
エネルギーが少なくなっているだけならばイアソンから貰ったペンダントが少しは役に立つはずだったが、これは発情からくる症状のため意味がないのだ。
 
そして発情してしまえばペンダントをしていてもエネルギーは次々と減ってしまい、摂取量よりも消費量の方が上回るために体はこうして熱に犯されてしまう。
 
「…ふっ…、…からだ、…あつい…っ…」
「リキ…」
「あつ、い…っ」
 
全身を襲うどうしようもない快楽に、リキはポロッと涙を零した。 震えながらもビクッビクッと小さく跳ねる体、乳首は硬くしこり、乳輪もふっくらとして腫れていた。
 
これほど体が発情するのは初めてなのか、リキは戸惑ったように力の入らない腕でイアソンの服を握った。 一時的な発作ではあるが、こうして感覚は少しずつ長くなるのだ。
 
そして最後には自然のエネルギーを取り入れることもできなくなり、発情した体はとてつもない熱を抱えて震え続け、息苦しさと快楽に思考は蕩けながら命が尽きる。 それはまるで幸せなことのように感じるが、実際には自ら命を絶った方が幸せだと思うほど辛いことらしい。
 
死んだ直後の堕天使の表情は目も口もガパッと開き、まるで恐怖を感じながら死んだような、そんな表情をしているという。 そのためそれを聞いたことのある者は恐怖のあまり、少しでも動けるうちに自らの命を絶つ者もいるという話だ。
 
リキの様子からして放っておいても数時間すれば体は落ち着くはずだ。 だが、それまで今のリキの体が持つだろうか。 水の冷たさに震え、未だに全身は冷えたままの体が。 イアソンはリキの様子を観察しているが、どうも持ちそうな気がしない。
 
しばし考え、イアソンはリキに言った。
 
「リキ、抱くぞ」
「…んぅっ、…はぁっ、はぁっ……」
 
イアソンの言葉は今のリキには届いていないかもしれないが、このままでは放っておくわけにはいかなかった。 再びローブをリキに巻き付け抱き上げると、しばらく歩けばあの小屋に辿り着いた。
 
中へ入り、リキに巻いていたローブを床に敷くと、その体をゆっくりと寝かせてやる。 イアソンは服を脱ぐと、裸のままのリキを見下ろした。 先程よりも息遣いは荒く、とても苦しそうだ。 ビクッ、ビクッ、と体が震え続けている。
 
発情したリキの体から香る花のような匂いはとても濃く、まるで雄を誘惑しているようだ。 イアソンのペニスはその香りに反応するように少しずつ硬くなり始めていた。 だがそれだけではリキの体に入れることはできない。
 
イアソンはリキの両膝を立ててそっと指をアナルへ挿入した。 すると穴の中は何故かやけにぬるりと滑り気を帯びており、軟膏など必要ないくらい蕩け切っていた。 特殊な堕天使の体は雌の発情と共に、こうして雄を迎え入れるための粘液を作り準備を始めるのだ。
 
グチュッ、グチュッ。 指がアナルを弄る度にそんな音が部屋中に響く。 漏れ出てきた粘液がポタッと床に落ち、じわりとシミを広げていく。 どこからこれほどの量が作り出されるのか不思議に思うほど、リキのアナルからは次々に潤滑剤代わりの粘液が溢れ出してくる。
 
腸内は活発に動いており、解さなくてもよいほどに広がる蕾。 初めから雄を受け入れる準備がこの体には出来ているのか、イアソンは一瞬だけ複雑そうな顔をしたが、気を取り直してリキのアナルにペニスを挿入していく。
 
ジュルッ、ヌプッ、ジュプッ
リキのアナルはイアソンのペニスを難なく受け入れ、注挿はとてもスムーズだった。 リキのアナルはイアソンのペニスに絡みつき、絶妙な力で吸い付いてくる。 まるで飲み込まれてしまいそうだとイアソンは思った。
 
「あんっ、あんっ、あうっ、んぁうっ!!」
 
既に快楽に飲み込まれ嬌声を上げるリキの表情は蕩け切り、止めどなく涙を流し、半開きの口からトロッと涎を垂らしながら喘いでいる。 イアソンは激しくペニスを出し入れするが、リキのペニスはその快楽にも反応することなくプランプランと揺れている。
 
ガクッガクッと顔が揺さぶられるほどに激しい突き入れと、何時まで経っても訪れない射精に、リキの頭は爆発してしまいそうだった。 何度も大声で絶叫し、顔を振り乱す。
 
そんなリキの様子を見ながら、イアソンは突き上げを更に激しくした。
 
「やああああああっ!! ひあああっ、ああああっ、あああああああっ!!」
「くっ…」
 
ビクンッ、ビクッ、ビクッ!! ガクガクガクッ!! 
目を見開き硬直したかと思えば、突然全身を大きく跳ねさせリキの体が痙攣を始める。
 
ようやく絶頂の時がやってきたのだ。 抱えられた両足の指先をギュッと丸めて更に痙攣は激しくなる。 それが数十秒続き、やがて力が抜けた。
 
イアソンは射精の瞬間リキの中からペニスを抜き、精液を外に吐き出した。 放心したようにぼんやりと遠くを見つめるリキの頬を数回軽く叩き、意識を確認してみる。
 
「リキ、大丈夫か?」
「……っ、…あふっ…」
 
名前を呼べば視線を向けたので意識はあるようだ。 未だに細かく痙攣する体は力が入らないのか、グッタリとしているが。 とりあえず正気に戻りつつあるリキを確認し、イアソンは安心したように小さく息を吐き出した。
 
ふとリキの股間を見れば、最後までペニスは反応していないようだったが、尿道からトロリと少し白濁した粘液が漏れ出ていた。 色は少し薄かったが精液のようだったが、勃起せずに絶頂したためだろうか。
 
リキの体はようやく温もりを取り戻したのか、頬は赤いままだがもう冷たくはなかった。 未だに軽いオーガズムは続いているようだが発情は落ち着いた様子で、リキの表情も先程よりはいくらか戻っている。
 
痙攣も次第に少なくなり、息遣いも静かになってきた。 徐々にリキはウトウトし始め、数分後には目を完全に閉じて眠ってしまった。 体力がかなり減って疲れたのだろう。
 
これでしばらくの間は発情で苦しむことはなだろうが、それでも寿命が縮まるにつれてリキの体はこれから何度も発情をするだろう。 そうなればまたリキは今日のように、冷たい湖の中に全身を浸けて体を覚まそうとするかもしれない。
 
そんなことをすればリキは寿命を迎える前に死んでしまうかもしれない。 そのようなことを考えながら、イアソンは難しい顔をしてリキを見つめていた。


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天使禁愛(六)

魔族にとって一番のご馳走は堕天使を食らうことだった。 昔一度だけと思い適当に捕まえた堕天使を舐めた瞬間の、あの感覚が忘れられない。 まるで果実のように甘く、美味しかった。
 
それからは定期的に食べるようにしている。 見つけては捕まえて牢に閉じ込め、好きな時に好きなだけ食べれるようにストックしている。 堕天使は本当に美味しいのだ。
 
そうだ、食うのは天使ではなく堕天使でなければならない。 天使は綺麗すぎるから下手をすればこちらの肉体が浄化されてしまうからだ。 堕天使は一度堕ちた体だから、天使と魔族のどちらにも近い。
 
同族をいくら犯しても意味がない。 堕天使の体から溢れるあの力こそが、魔族にとって最高のエネルギーとなるのだ。
 
魔族長のガイは、地上に落ちた堕天使を探して今日も人間の中に混ざり生活している。 堕天使ならば誰でもいいわけではない。 少なくとも相性が合わなければ意味がないのだ。
 
数日前、一目見ただけで美味そうな匂いのする堕天使をたまたま発見したが見失ってしまったのだ。 確かに配達員の恰好をしていたのでまたきっと出会うはずだという確信があった。
 
「あの美しい堕天使はきっとまた現れるはずだ…」
 
ボソリと呟き、ガイは周辺を見渡した。 だがそう簡単に見つけられるはずもなく、少々肩を落として帰ろうとした。 その時、あの時嗅いだ匂いを感じ、ガイはハッとして地面に向けていた視線を上げた。 遠くにいるあの男からイイ匂いがしている。 
 
何故人間に交じって仕事などをしているのかは知らないが、堕天使であることはすぐにわかった。 ガイは気配を消して少しずつ近づいていく。 次第に顔がハッキリとし始め、すれ違い際に視線を向けた。
 
向こうはそんなガイには気づかないようで、ずっと前を向いたままスタスタと歩いてくる。 とても美しい瞳をした顔はとても魅力的で、目を奪われてしまった。
 
(…欲しい)
 
それは一目惚れに近い感覚だった。 出来ることなら檻の中に閉じ込めてその短い寿命が尽きるまで見つめていたいと思うほどに、手に入れたくなってしまったのだ。
 
今日もし出会うことができたならすぐにでも攫って犯して生命力を奪ってやるつもりだったが、その考えは一瞬にして消えてしまった。 生命力はもちろん欲しかったが、一度で殺してしまうのはもったいないと思ったのだ。
 
すれ違い、後ろ姿を眺めていると誰かがその男の名を呼び話しかけた。
 
「リキ、少し待ってくれ!! 追加の配達が増えたらしい!!」
「あ、カッツェ。 いいけど、どのくらい待つんだ?」
「ほんの数分だ、戻ろう」
「わかった」
 
あの堕天使はリキという名前のようだ。 隣にいる男は人間のようだ。 リキはまるで人間のような生活を送っているのか、周りにいる人間の仲間らしき者らとも親しそうに話をしている。
 
こんな堕天使は見たことがなかった。 皆、捕まえて襲った堕天使は自然の中で静かに暮らしている者ばかりだったのに。 ひっそりと静かに暮らして死を待つだけの、それが堕天使だと思っていたのに。 リキは堕天使のくせに、彼らとはまったく違う生き方をしているようだった。
 
リキの入っていった場所を確認し、ガイは魔界へ戻ることにした。 もう場所はわかったのだから、今日襲わなくともいつでも手に入れることはできるのだ。 そう、これからじっくり、好きな時に手に入れればいいのだ。
 
 
 
 
 
手ぶらで魔界へと戻ったガイに、キリエは不思議そうに尋ねた。
 
「あれ? 今日も収穫なし? いつもなら適当に獲物を見つけて戻てくるのに、最近調子悪いの?」
「…別にいつも捕まえてくるわけじゃないだろ。 前から探していた堕天使を今日ようやく見つけた。 そのうち捕まえてくるさ」
「えー、それならすぐにでも捕まえてくりゃよかったのに。 まさか見失ったわけじゃないだろ?」
「ああ、そのうち、な…」
「何だその言い方、やけに意味深だな。 ま、いいけど!! 俺は今から捕まえた堕天使食ってくるからー」
 
キリエはそう言ってどこかへ行ってしまった。 ガイはフンッと笑い、自室のある最上階へと黒いコウモリのような翼を広げて飛んだ。 バサッと音を立て、一気に上がる。
 
キリエはガイの部下の一人で、もともとは堕天使だったらしい。 天使だったと言われてみれば可愛い顔をしているとも思うが、性格はまるまる魔族である。 心は醜くとても嫉妬深いようで、誰に対しても威圧的だ。 ガイに対してはやけに素直で言うこともよく聞くが、それはガイが魔族長という立場であるからだろう。
 
まぁ別に、ガイにとってそのようなことはどうでもいい。 部下は使い捨て、堕天使は食事、それだけなのだ。 あの堕天使はとても美味そうな匂いをしていたが、きっとそれは死期が近いからかもしれないとガイはぼんやりと考えていた。
 
まぁそれはそれで、ガイには関係のないことなのだが。
 
 
 
 
 

堕天使は死期が近くなると発情期の雌のような匂いを出すという。 最後の力を振り絞り繁殖しようという遺伝子は生きる者であれば皆が持っているが、堕天使の雄にはその能力がない。 何故ならば堕天使には射精という機能がないからで、勃起さえできないのだ。
 
天使であることを捨てた者には繁殖するという行為が絶対に許されないため、生殖器は機能してはならないということだろうか。 本来であれば勃起して射精するのが当たり前だが、それすらも禁止される。 堕天使とは本能さえも抑制され、死に向かうだけの存在だということだ。
 
雄でいられない堕天使は雌になり、死期が近づくにつれて雌の匂いは強くなり、それが魔族を引き寄せてしまう。 魔族から逃げられない者はただ食われるだけ。 食われなければそのまま弱って死んでゆく、ただそれだけの小さな命なのだ。
 
堕天使にとって一番厄介なのがその近づく死期による体の変化であった。
 
雌の匂いが出ているということは発情しているということだ。 自力でエネルギーの摂取が出来なくなるにつれて体は弱っていくが、同時に体は最後の力を使って発情を始めてしまうのだ。 そのため心を支配するのは雄としての射精欲求と雌としての切ない体だった。
 
勃起できないために射精することは決してない。 そのためにオーガズムを迎えるには雌として体を誰かに貫いてもらわなければならないのだ。
 
だが弱った体には自然のエネルギーを取り込むだけの体力もなく、ともすれば貫いてもらうための相手もいない。 せいぜい魔族に見つかり餌として体を貫かれ、快楽を感じることもなく痛みに呻くだけの行為としかならないだろう。
 
堕天使とは虚しいだけの存在だった。 それなのにリキは、何故そうまでして自ら堕ちてしまったのか。
 
リキも、最近は少しずつ体力が落ちてきており、時々体を動かすのが辛いことが増えてきた。 今はまだ風邪を引いたりして少し体調が悪くなった時だけだが、そのうち、近いうちにリキも発情を始めるだろう。
 
寿命はもうそれほど長くはない。 それはきっと本人もわかっているはずだが、それでもリキは前へ進もうとするのだ。 決してあきらめることはない、あの強い瞳がそれを物語っているから。


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天使禁愛(五)

カッツェは森の中を走っていた。
 
最後にリキの姿を見たのは一昨日、どこか疲れた様子のリキの顔が忘れれずカッツェは様子を見に来たのだ。 昨日は最近の天気の中でも珍しく土砂降りの雨だった。 昨夜ふとリキが言っていたことを思い出し、急ぎの仕事を終わらせた足でそのままこちらへ向かったということだ。
 
(堕天使とやらは植物からエネルギーを貰って生きているが、天候の悪い日は太陽の光を浴びることのできない木々からはエネルギーがほとんど作られないと言っていたな…)
 
多分、あの天気ではそのエネルギーとやらはあまり摂取できていないはずだ。 今日もそれほどまで良い天気とは言えないし、その堕天使というものがどのくらいの時間、エネルギーを取り入れられなければ弱ってしまうのかということも知らないため、心配していたのだ。
 
数年前にもこのような土砂降りの日があり、リキは顔色が悪くなっていたのを思い出した。 あの時は前以てエネルギーを補給していたらしいが、それでもあの様子だ。 もし補給ができていなかったならば、もしかすると倒れているかもしれない。
 
人間の自分ではどうすることもできないかもしれないため、リキには無事であってもらいたいのだが。 一応栄養剤などは持ってきたが、役には立たないだろう。 とにかくリキの様子を確認するまで、カッツェは安心できなかった。
 
いつもいるはずの場所にリキの姿はなかった。 もしかすると湖で体を洗っているのかもと思ってそちらにも行ってみたがそこにもいない。 思い当たるところは全て行ってみたがやはりリキはいなかった。 一体どこへ行ってしまったのだろう、とカッツェは辺りを見回す。
 
この森はとても広く、知らない者が入れば確実に迷子になると言われている。 そのため人間はあまり入ろうとはしない。 何人かしばらく暮らしていた者がいたらしいが、それはかなり昔のことだ。 カッツェは昔から歩き回っているため目印となる木や岩を頼りに動き回ることができるのだが。
 
そういえば小さな小屋があったなと思い出し、カッツェはそこへ向かってみることにした。 少し歩き、例の小屋が見えてきたとき、扉が開き中から人が出てきた。 とっさに隠れてしまったが、そこからは思った通り、リキが出てきた。
 
「リ…」
 
声を出して名前を呼ぼうと思い身を乗り出そうとしたが、すぐに引っ込めてしまった。 小屋から出てきたリキの後ろからもう一人、背の高い金髪の男が出てきたのだ。 とても人間とは思えない、美しい男だった。
 
茂みに隠れて二人の様子を観察するカッチェ。 するとそれに気づいたイアソンがリキに言った。
 
「…リキ、向こうに人間が一人隠れている。 知り合いか? そうでなければ我らを見たことは記憶から消去させてもらう」
「え? …あ、この気配はカッツェだと思う。 さっき言っただろ、俺のことをずっと助けてくれてる人間がいるって。 カッツェは信頼できる人間だし、もし駄目じゃなかったら呼んでもいいか?」
「…いいだろう」
「ん。 …カッツェ!!」
 
イアソンの承諾を得てリキは大声でカッツェを呼んだ。 すると木の陰に隠れていたカッツェはそっと姿を見せた。 イアソンは少し目を細め、カッツェを見た。
 
中世的な容姿をしたスカー・フェイス。 外見はどこか危険な香りのする男であったが、彼の発するオーラはとても暖かく優しかった。 第一印象だけで判断するのはよくないかもしれないが、イアソンはカッツェを見て、この者は安全だと何故かそう思った。
 
カッツェは戸惑ったようにリキを見た。
 
「…リキ、彼は…」
「わたしもリキと同族だ」
「イアソン!!」
 
イアソンはカッツェの言葉を途中で遮り、突然自身の翼を出し、広げて見せた。 バサッと白く輝く翼が出現し、あまりの唐突さにリキは驚いたようにイアソンの名を呼ぶ。 カッツェもまた、イアソンの行動に言葉を失い動きを止めた。
 
翼は一瞬にして消え、イアソンは何事もなかったかのようにチラリと二人を見た。
 
「どうした、別におかしいことではないだろう。 リキが堕天使と知っているならば隣にいるわたしもまた、人間ではないと少なからず考えたのだろう?」
「そ、それはそうだが…」
 
まさか自分から正体をバラすなどとは思いもしなかった、とカッツェの目が言っている。 リキも同じく、まさかイアソンが自ら人間の前で本当の姿を晒すなどとは思わなかったのだ。
 
イアソンからしてみれば別にどうということではなかった。 特にユピテルの定めたルールの中に、人間に自身が天使だと知られてはいけないという項目はなかった。 まあ、暗黙の了解という言葉はあるが、それは本人次第である。
 
いざという時は記憶を消すこともできる。 カッツェがそれを知って悪巧みでも考えようものならこちらも黙ってはいないが、きっとカッツェは何もしない。 むしろ慌てたのはカッツェの方だ。
 
「…リキ、あまり人前でこのようなことをするのはどうかと思うぞ。 もし他の人間に見られでもしたらお前たち、捕まって見世物になるぞ」
「えっ、っと、…あっ、と、そうだけど…」
 
リキは焦ったようにイアソンを見る。 イアソンはいつものポーカーフェイスで、その視線を軽くかわした。
 
「カッツェと言ったな。 わたしは神であるユピテルの直属の部下、十三天使の一人、イアソン・ミンクという。 その冷静な判断力、大いに評価できる。 なかなかに気に入った」
「そう、ですか…。 イアソン…、いえ、イアソン様。 つまりあなたは位がかなり高い、上級の天使ということですか。 それならば私も無礼な振る舞いはできませんね」
 
カッツェはフッと少し笑い、イアソンに頭を下げた。
 
(…知力、洞察力も高いようだな)
 
そう考え、イアソンは感心した様に再び頷いた。 人間の中にもこれだけ礼儀を弁えられる者がいるらしい。 まあそのような人間、出会えること自体が珍しいのかもしれないが。 リキが初めて出会った人間がカッツェでよかったと心から思った。 もしこれが他の人間だったなら、下手をすれば今頃見世物として玩具扱いされていたかもしれない。
 
未だにリキは戸惑いながらイアソンとカッツェを見ている。 いつものような砕けた会話ではなく、礼儀の混じった二人の様子に驚いているのかもしれない。
 
「リキの様子を見に来たんだが、無事でよかった。 こんな天気だしいつもの場所にいないから流石に心配したんだぞ。 俺は今からまた仕事があるから行くが…」
「わざわざありがとな」
「…それでは失礼します」
「ああ」
 
そういってカッツェは去ってしまった。 本当にただリキの心配をして探していただけだったらしい。 まだまだ謎な部分は多い男だが、リキのことを心から心配してくれる大切な存在だ。
 
カッツェの前では平気だと強がっていたリキだったが、本当のところ少しまだフラついていた。 それに気付いたイアソンはおもむろに懐から何かを出し、リキに渡した。 それは虹色に輝く宝石がシンプルな紐で括りつけられただけのネックレスだった。
 
リキはそれを手にした瞬間、不思議なエネルギーを感じた。 やけに心地よい光の輝きに、リキはこれは何かとイアソンに視線を向けた。 それに気付き、イアソンが口を開いた。
 
「その宝石にはわたしの凝縮されたエネルギーが込められている。 それを肌身離さず首に下げて持っていろ。 そうすればこのように急に倒れることもないだろう」
「え、でも…」
「特に深い意味はない。 わたしが持っていても使い道はない、ただの玩具でしかない」
「…本当に?」
「嘘をついて、何の得があるのだ」
「…じゃぁ、ありがたくもらっとく」
 
戸惑いながらもリキはネックレスを首にかけた。 すると突然スッと体が軽くなり、リキの顔色が戻った。 驚いた様子のリキに、イアソンは満足したようにフッと笑った。
 
「寿命を延ばす力はないが、それを持っていれば体は楽なはずだ。 その宝石が輝き続ける限り、力は持続するだろう。 だがそれは人間が触れれば一瞬にして効力をなくすほどの清らかな宝石だ。 だから決して人間が手にしてはならない。 …わかったな?」
「ああ…、わかった。 覚えとく」
 
リキの返事にイアソンは一度頷き、空を見上げた。 未だに雲はどんよりと暗く、濁っていた。 だがじきにこの空は晴れるだろう。 風が止み、遠くの空は青くなっていた。
 
今日もまた、リキを連れて帰ることはしなかった。
 
 
 
 
 
ユピテルは地上を見下ろしていた。

先ほどまで続いていた雨嵐や雷のせいでリキのエネルギーが小さくなっていることに気づいていたのだが、神である存在の自分にはただ見ていることしかできないこともわかっていた。
 
そうしている間にも地上のあちらこちらにいるはずの堕天使は、一つずつ命を落としていく。 早くこの雨が止み、自然がエネルギーを作り出すことを祈るだけだ。
 
視界の隅でイアソンが地上へ降りていくのが見え、ユピテルはそちらを見た。 翼が濡れれば飛びにくいだろうに、それでもイアソンの顔は地上を見ている。 急いでいるのか急降下したのを横目に、ユピテルは少しだけ笑った。
 
これでリキは大丈夫だろう。 イアソンがリキのそばにいれば、きっとリキは死なない。 そうしてユピテルはまた地上を見下ろし、消えてゆく我が子の命に祈りをささげるのだった。


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心のバイブル

まだまだ序の口(何が)

P172がオススメです

キリエ憎い、マジ超憎い

カラーイラストの2枚目が/////

アパティア最高だよね…

私はガイを決して許さん

吉原先生、長門先生―…本当にありがとう…、ありがとう本当に!!(≧口≦)クオォォォォッ
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『日出処の天子』
悟りが開けます

涅槃への近道

花の24年組の一人、山岸涼子先生の漫画。少女漫画に同性愛の概念を導入をした始まりの人と言われている。とにかく聖徳太子が同性愛者で超能力を持っているという驚きの作品!!家宝の一つです。
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